高木 勝利 <令和元年年 第3回定例会/06月13日 議案質疑>
私は公明党福岡市議団を代表して、議案第6号、福岡市宿泊税条例案について質問をさせていただきます。
 この福岡市宿泊税条例案については、その前提としてまず、昨年の9月定例会において、今後必要となる観光振興財源としての宿泊税の創設を定めた議員提案の福岡市観光振興条例案が可決されました。それを受け、福岡市議会からバトンを渡された市当局におかれまして、宿泊税の導入に向けた具体的な検討が進められてきたものであります。検討を進める中では、福岡市宿泊税に関する調査検討委員会の開催や福岡県との実務者協議が行われてきました。そうした中、先月、5月24日に宿泊税の課税額等について高島市長と小川知事とのトップ会談により福岡県との合意に至ったとお聞きしております。私も条例研究会のメンバーの一員として当初から調査、協議を重ねてきましたので、県との調整の推移を注意深く見守ってまいりました。市当局におかれましては、合意に至るまでにさまざまな御苦労があったかと思いますし、福岡市が宿泊税の導入に向け、速やかに具体的な検討を進められ、県と合意の上、この条例案が提出されたことを高く評価しております。この条例案は福岡市のさらなる発展に資する非常に有意義なものではないかと考えるところであります。
 そこで、まずはこの条例案に関する理解を深めるために、宿泊税の県との合意内容及びその考え方についてお尋ねします。
 以上で1問目を終わり、2問目以降は自席で質問させていただきます。

○副議長(楠 正信) 高島経済観光文化局長。
○経済観光文化局長(高島 収) 福岡市宿泊税条例案についてお答えいたします。
 県との合意内容及びその考え方につきましては、納税者の負担を踏まえ、県、市双方の合計税額を原則として200円とし、市域内の課税額を県が50円、市が150円となりました。これは県と市の観光行政における役割分担を整理し、県は県内全体の底上げにつながる広域観光推進のため、広域観光に係るテーマやルート形成、観光プロモーションなど、市内宿泊者の便益に資する事業を実施し、市はゲートウェイ都市の機能強化やビジネス・MICE推進のため、観光資源の魅力向上や受け入れ環境整備を含む市域における観光振興事業に取り組むという考え方に基づくものです。さらに、宿泊事業者の負担軽減を図るため、賦課徴収を一本化し、市が一括して行うことも合意しております。以上でございます。

○副議長(楠 正信) 高木勝利議員。
○18番(高木勝利) 答弁ありがとうございます。本条例案を提出されるまでには、宿泊税についてマスコミでも多くの報道がされてきましたが、観光施策や受益者負担のあり方、また、格差補助金の問題など、さまざまな議論が起き、これらが市民に注目され、また、理解が深まったことについても、結果として大変よかったのではないかと思います。
 そこで、宿泊税を課税する上での具体的な内容に関して、2点質問をさせていただきます。
 まず、宿泊税については、ホテル等の経営者が特別徴収義務者となるため、宿泊事業者の理解と協力が不可欠なものであります。宿泊事業者は税の徴収、納入のほか、システム改修などの負担も発生するところです。
 こうした宿泊事業者の負担軽減策について、福岡市として何か検討されているものがあればお教えください。
 2点目に、納税義務者となる宿泊者やシステム改修等の準備が必要となる宿泊事業者に配慮するため、しっかりと周知広報事業を行っていただくことは大変重要です。また一方で、来年7月の東京オリンピック・パラリンピック開催に合わせて、福岡市にもたくさんの来訪者が見込まれることを踏まえると、観光に関する産業の振興、受け入れ環境の整備等のほか、国内外からの旅行者の増加に伴う市民生活上の課題に対応するために、できるだけ早く宿泊税条例を施行して財源を確保することも重要であると考えます。
 そこで、本条例が可決された後の今後の流れ及び施行時期についてどのようにお考えか、御所見をお尋ねします。
 以上で2問目を終わります。

○副議長(楠 正信) 松本財政局長。
○財政局長(松本典久) まず、宿泊事業者の負担軽減策に関するお尋ねでございますが、福岡市宿泊税条例において、宿泊税の申告納入につきましては原則毎月行うものでございますが、申告納入すべき宿泊税額が一定額以下であることなどの要件を満たす場合は3カ月ごとに申告納入するという申告納入期限の特例制度を設け、中小の宿泊事業者の負担軽減に配慮しております。また、事業者の負担軽減のため、利便性の高い電子申告システムを構築する予定でございます。さらに、宿泊税の導入先行自治体におきましては、宿泊事業者の事務の負担等に鑑み、特別徴収義務者に対して事務費を支援する事例もあることから、今後、福岡市におきましても、宿泊事業者の意見等をしっかり聞きながら、宿泊税の特別徴収の円滑な運営が図られるよう宿泊事業者に対する支援を検討してまいります。
 次に、条例案可決後の今後の流れ及び施行時期に関するお尋ねでございますが、地方税法第731条の規定などにより、関係条例の可決後、総務大臣に協議し、その同意を得なければならないとされており、総務大臣に協議の申し出を行う必要があるものでございます。また、宿泊者に対する制度周知のための広報や宿泊事業者に対する説明会を福岡県と連携し、それぞれ実施していくこととしており、納税者や特別徴収義務者の御理解を得られるよう、しっかりと取り組んでまいります。また、福岡市宿泊税条例の施行時期につきましては、福岡市としては新年度のできるだけ早い時期に施行したいと考えており、県と協議中でございます。以上でございます。

○副議長(楠 正信) 高木勝利議員。
○18番(高木勝利) 答弁ありがとうございます。先ほど申し上げたことに加え、観光振興は本市経済の活性化につながり、観光振興に関係する事業者の収益向上につながるとともに、結果として福岡市民も利益を享受することができます。議員有志により提案された観光振興条例が昨年9月に可決成立したことも踏まえ、宿泊税条例についてはできるだけ早く課税が開始できるよう県との調整を図っていただきますことを重ねて要望しておきます。
 この条例案が可決された暁には宿泊税が導入され、約18億円の財源が新たに確保されることになります。福岡市観光振興条例の理念に基づいて、観光産業の振興、受け入れ環境の整備、観光資源の魅力の増進、MICEの推進、持続可能な観光の振興などに宿泊税がしっかりと活用され、福岡市のさらなる発展に寄与することが我々議員の願いであります。また、先ほどの御答弁にあった特別徴収義務者である宿泊事業者の事務負担軽減と同時に、今後の使途として宿泊事業者が取り組む快適な受け入れ環境づくりやおもてなし向上に資する支援メニューなどについても、期待しております。
 最後に、高島市長が今回どのような思いで合意に臨み、宿泊税を活用して、今後、観光・MICEの振興をどのように進めていかれるのかお伺いして、私の質問を終わります。

○副議長(楠 正信) 高島市長。
○市長(高島宗一郎) 福岡市は第3次産業が9割を占める産業構造でありまして、来訪者をふやして、そして、消費を拡大するということが都市全体に活力をもたらしますことから、観光、そしてMICEの振興に積極的に取り組んで、そして着実に成果を上げてまいりました。一方で、元気だと言われているこの福岡市においても、確実に少子・高齢化が進んで、福祉の需要もさらに大きくなってまいります。そのため、新たな財源を生み出して市民生活への負担を極力抑えながら、次世代のための投資を行うことが重要であるというふうに考えております。このために、ゲートウェイ都市としての特性を踏まえて、今回、納税者の負担を鑑みて、市域内における課税額を原則として200円、そして、市域内の課税額を県が50円、福岡市が150円として、宿泊事業者の負担軽減を図るため、賦課徴収を市に一本化するということで県との合意に至ったものでございます。
 来年はオリンピック・パラリンピックが予定されておりまして、新年度のできるだけ早い時期から宿泊税の課税を開始いたしまして、今後、宿泊税の財源を活用して、地域や事業者の皆様と連携をしながら、九州のゲートウェイ都市の機能強化、それから、ビジネス・MICEの推進に取り組みまして、九州全体の発展のために観光・MICEの振興をしっかりと図ってまいります。以上です。
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