山口 剛司 <平成30年 決算特別委員会/平成30年10月05日 総会質疑>
◯山口委員 公明党福岡市議団を代表して、本市職員の人材確保並びに育成について、子ども食堂の支援について質問する。初めに、市職員に関して、本市の職員数は、現在1万5,882人である。そのうち教職関係者6,722人を除くと9,160人となる。また、職員定数は、人口1万人当たりで107人、20政令市で比較すると最も少ない人数となっており、二人分、三人分もの仕事をしていると言えるが、反対に他都市と比べてストレスも非常に多いということも言える。そこで、今回の質疑では、本当にこのままの人数でいいのか検証する。職員1人当たりの仕事として大きな負荷がかかっていないか、とても心配している。29年度の採用者と退職者は何人で、30年度の採用者は何人になっているのか。
△総務企画局長 29年度の採用者数は302人、同じく29年度の退職者数は342人

◯山口委員 28年度からは、採用者と退職者の数の差異はどのようになっているのか。
△総務企画局長 退職者数と翌年度の採用者数との差については、28年度の退職者数403人に対し、29年度の採用者数が302人で、差は101人、29年度の退職者数342人に対して、30年度の採用者数が9月末現在272人で、その差は70人となっている。なお、退職者数より採用者数が少なくなっているが、これについては、高齢者雇用としての再任用制度などを活用し、必要な人員を配置している。

◯山口委員 28年度と29年度だけで見ると、合計して170人もの正規職員が少なくなっているという事実がある。現在、再任用で対応されていることであるが、その分はしっかり補充をすべきと意見を述べておく。勤続3年未満の退職者で見た場合には過去5年間で何人か。
△総務企画局長 25年度が18人、26年度が11人、27年度が5人、28年度が19人、29年度が10人となっている。

◯山口委員 この勤続3年未満の退職者、せっかく狭き門の本市職員として採用されたのに、毎年退職者が出るのは非常に残念である。退職理由の主なものを尋ねる。
△総務企画局長 一身上の都合によるものがほとんどであり、確認できているところでは、転職、婚姻、配偶者の転勤などによるものが多い。

◯山口委員 病気休職者及び育児休業取得者の人数を尋ねる。
△総務企画局長 29年度末時点で、病気休職者が63人、育児休業取得者が199人となっている。

◯山口委員 全体数も少ない上、長期休職者が毎年200人程度で、いよいよ職員の人数が少なくなるのではないかと危惧する。長期休職者の補充については、任期付き採用職員や臨時的任用職員に頼るだけではなく、新規採用者をふやさなければならないのではないかと考えるが、所見を尋ねる。
△総務企画局長 病気休職や育児休業などにより生じた欠員については、臨時的任用職員による配置を基本としているが、所属の状況などを勘案し、必要に応じて正規職員を配置している。職員の採用については、事務事業の見直しや定年退職者の状況などを勘案するとともに、高齢者雇用としての再任用職員を活用しながら、次年度の採用者数を決定しており、今後とも必要な職員の確保に努めていく。

◯山口委員 各局から人員増加の依頼などがあると考えるが、おおむね要望どおり配置ができているのか。
△総務企画局長 職員の人員体制については、各局区において検討された内容を踏まえて、総務企画局と各局区で十分に協議した上で、最少の経費で最大の効果を上げるという地方自治法の基本理念にのっとり、全体最適の観点から、適切な配置に努めている。

◯山口委員 本市の職員採用試験の状況として、競争倍率の推移や他都市との比較について尋ねる。
△人事委員会事務局長 本市の職員採用試験における競争倍率については、25年度以降の過去5年間では約10〜11倍で推移しており、29年度は10.1倍である。また、全国の地方自治体における競争試験の平均倍率が7倍前後で推移しており、本市は全国平均を上回っている状況である。

◯山口委員 競争倍率から、本市は人気があると考える。採用者がしっかり本市の職員として働けるような環境づくりも必要だと考える。勤続年数が短い職員の育成について、新人研修の期間や、仕事等での相談部署、相談相手の担当者数などの状況を尋ねる。
△総務企画局長 まず、新規採用職員を対象とした研修については、採用直後の約十日間で、本市職員として必要な公務員倫理や本市の施策、事業の概要、接遇などの研修を行い、職場に配属された後、約3カ月間の振り返りなどを行うインターバル研修を7月に実施し、また、配属後6カ月間の自身の業務内容を確認するフォローアップ研修を10月に実施している。次に、新規採用職員に対する支援、相談体制については、配属された後、課長や係長、経験豊富なベテラン職員などが、仕事を通じた職員の指導、育成方法であるオン・ザ・ジョブ・トレーニング、いわゆるOJTを基本に職員を育成するとともに、職場トレーナーを選任し、育成とあわせて相談できる体制をとっており、組織全体で新人職員の育成に当たっている。

◯山口委員 フォロー研修で、同期の仲間同士のきずなや今後の職員としての目標等がはっきりしてくれば申し分ない。今後も3カ月後、6カ月後のフォロー研修をしっかり行われたい。新規採用職員が勤務する主な部署について尋ねる。
△総務企画局長 新規採用職員の主な配属部署については、市職員として必要となる基本的な業務の知識や市民ニーズを的確に捉える力を習得できるよう、市民と直接かかわる業務を早期に経験させるため、区役所の保護課や保険年金課、課税課、市民課などに多く配置している。

◯山口委員 ケースワーカーもあるとのことだが、新卒の場合、仕事の荷が重たいと考えるが、所見を尋ねる。
△総務企画局長 区役所の保護課については、生活保護に関する業務はもちろんのこと、高齢者や障がい者の福祉に関する業務や年金、医療といった社会保険制度に関する業務など、幅広い知識を身につけられるとともに、市民と直接かかわる業務を経験できることなどから、新規採用職員の人材育成に適した職場であると考えている。新規採用職員に対しては、経験のあるケースワーカーが、トレーナーとして業務の助言、指導に当たるほか、困難な事例などについては、上司や他の職員とも課題を共有しながら対応することとしており、新人職員に過度な負担とならないよう、組織として適切に対処している。

◯山口委員 新人は、社会人としても公務員としても1年生であることから、まずは仕事になれることが必要であり、保護課にはさまざまな事情がある相談者が多いことから、まずは二、三年、保護課以外で社会人としての仕事ができるようにしたほうがいいと意見を申し述べる。5年前と現在での、区役所の保護課のベテラン、若手、新人の年代別の構成比率について尋ねる。
△総務企画局長 新人を新規採用職員、若手職員を新規採用職員を除く2級及び3級の職員、また、ベテラン職員を係長を補佐する総括主任である4級職員とした比率では、平成25年5月1日現在で新規採用職員が19.0%、新規採用職員を除く2級及び3級の職員が57.3%、4級職員が23.7%となっている。また、平成30年5月1日現在では、新規採用職員が15.4%、新規採用職員を除く2級及び3級の職員が72.1%、4級職員が12.5%となっている。なお、昭和47年の政令市への移行にあわせて、その前後に大量採用した職員が、近年、退職時期を迎えたことに伴い、数多く採用した職員が若手職員として配属されていることから、新規採用職員を除く2級及び3級の職員の割合が高くなっている。

◯山口委員 ベテランと新人が減少し、若手が増加している。課や係を牽引するための中堅職員として育成するためにも、ベテラン職員をふやしたほうがいいと考えるが、どのような比率が適正なのか。
△総務企画局長 組織における職員の適正な構成比率は、業務内容や組織の規模などによりさまざまであると考える。また、区役所の保護課は、新規採用職員の人材育成に適した職場であり、各職場においては、課長や係長、経験豊富なベテラン職員がOJTを基本に若手職員を育成するとともに、組織全体で新人職員の育成に当たっている。今後とも、適切な業務執行体制の維持と人材育成の観点から、バランスがとれた職員の配置に努める。

◯山口委員 このベテランの中には、人数が少ないときは再任用などがあるとのことで、ぜひ、このベテランの部類の中にそういう方々も入ってもらいたいと考える。次に、医師の退職者数が多過ぎるのではないか。本市には総数21人とのことだが、3年未満の退職者は、28年度は5人、29年度は6人となっている。それぞれ、28年は5人、29年は4人と採用されているが全体としては減少している。その原因は何か。また、そもそも本市で必要な医師数は何人で、主な勤務場所、所管課はどこか尋ねる。
△総務企画局長 医師の主な勤務場所は、区役所では保健福祉センター、本庁では保健福祉局の公衆衛生部門などがあり、保健所長である区の保健福祉センター所長については、法令に基づき医師を置く必要がある。現在、これらの業務のため、全市で21人の医師を任用している。また、医師の主な退職理由について、現在確認できているところでは、転職や家庭の事情によるものが多い。

◯山口委員 近年、災害派遣で医師、看護師、保健師が一緒になって、熊本や倉敷にも派遣されたとのことだが、本来の職場での勤務場所が手薄となり、ほかの医師に負担がかかることにもなりかねない。21人の医師枠は、ぜひ確保されたい。年々人数が減少しているが、医師の業務については代用がきかないことから、引き続き勤務してもらうためにも、対策の手だての一つとして、病院機構などに依頼して、ローテーションで市役所に数人勤務するシステムにすれば、今の不足状況は解消できると考えるが、所見を尋ねる。
△総務企画局長 感染症や食中毒などの危機管理や地域医療、地域包括ケア体制の構築など、自治体における公衆衛生に関する業務は、大変重要なものであると認識しており、一方で、公衆衛生を専門とする医師は、全国的に不足しており、医師の確保には多くの自治体も苦慮していると聞いている。今後とも、公衆衛生に関する業務が円滑に実施できるよう、保健福祉局と連携しながら、必要な人材の確保に努めたい。

◯山口委員 医師職の意見については、保健福祉局内では言いにくい部分もあるかと考える。総務企画局長から、現在の仕事内容や待遇面、勤務日数などについて意見をくみ取るなどのフォローを行うことで、勤務を続けてもらえると考えることから、そうした方法も検討されたい。次に、技術系職員の採用と退職のバランスについて、現在は崩れることなどがなく、人数は充足しているのか。28年度及び29年度の退職者数と採用者数を尋ねる。
△総務企画局長 土木、建築、電気、機械、造園などの技術系職員の採用者数と退職者数については、28年度の退職者数66人に対して、29年度の採用者数が64人、29年度の退職者数76人に対して、30年度の採用者数が9月末現在で60人となっている。なお、退職者数より採用者数が少なくなっているが、これについては、再任用制度などを活用し、必要な人員を配置している。

◯山口委員 再任用雇用でも悪くはないが、やはり正規の職員は必要と考える。22年の決算特別委員会の総会質疑で、土木職職員の減少を指摘したが、現在の状況を尋ねる。
△総務企画局長 25年度が843人、26年度が858人、27年度が863人、28年度が872人、29年度が940人、30年度が948人と、少しずつ増加している。

◯山口委員 土木職職員はかつて1,000人ほどいたと聞いている。現在、アスベストも早急に修理や補修をしているとのことなので、土木職の技術職はしっかり確保されたい。また、以前からベテラン職員の大量退職が続けば技術の継承が難しいと懸念しているが、新規採用など、若手職員への技術の継承に向けた取り組みについて尋ねる。
△財政局長 本市において、経験豊富な技術職員の大量退職に伴い、短期間で職員の若返りが進んでいることから、技術の継承は重要な課題と認識している。このため、本市技術職員人材育成プランを策定して、組織的かつ体系的に技術力の維持、継承に努めている。具体的には、実務能力の早期習得のため、設計、監督業務に関する研修の必修化や、OJT促進のため、指導する側の中堅職員への研修などを実施しており、さらには、若手職員に求められる知識や技術を見える化し、その習得状況を職員と上司で共有するなど、計画的な人材育成に取り組んでいる。

◯山口委員 特に土木職では、1年間でなかなか現場の管理指導ができないと聞いているが、技術の継承として、新しく取り入れられた内容などを尋ねる。
△財政局長 29年度の技術職員人材育成プランの改定を機に、若手職員の現場対応力や組織の育成力を強化していくという観点から、より効果的な取り組みを追加している。主なものとしては、見学を主体とした現場検証を見直し、若手職員が、互いの現場で発生するさまざまな課題を確認し合い、議論を交わすことを通じて、現場での対応力を高めていくための研修に取り組むこととし、また、庁内の電子掲示板に技術相談コーナーを開設し、経験豊富な職員による課題解決に向けた技術的なサポートや情報共有などを行っている。

◯山口委員 土木職職員のことを取り上げたが、同様に、不公平がないように、他の職種にも目を向けて、確保するように要望しておく。国は働き方改革の最中であり、自分が誇りを持って、さらにやりがいを求めて仕事につく時代となり、転職も昔と違い、多くの人が転職している。その中で、これからも本市職員が仕事先として選ばれるようになるよう、先輩各位の努力が必要である。入庁して3年後には本物の職員として働けるよう育成されたい。また、市職員の人数確保は必要であり、市役所の受験倍率も高く、優秀な人材を確保できる状況にある。今後も発展を続ける本市には、職員は宝であると考えるが、所見を尋ねる。
△市長 本市は、政令指定都市である基礎自治体としての現場と、そして広域自治体としての県に相当する権限の両方を持っており、市職員の業務は、現場の声をスピーディーに施策に生かすことができる大変やりがいのある仕事だと考えている。さらに、本市は、国家戦略特区の指定を受けて、国とも直接協議を行ってさまざまな規制緩和を提案するとともに、独自の政策を立案するなど、幅広い分野で新たな事業に果敢にチャレンジできる環境にもあると考える。こうしたやりがいと魅力にあふれる本市の仕事に携わる職員には、幅広い知識に加えて、現場対応能力や企画立案能力などが求められており、こうした優秀な人材の確保や職員の人材育成は大変重要であると認識している。本市が、これからもその強みを生かしながら、人と環境と都市活力の調和のとれたアジアのリーダー都市を目指していくためには、守りの姿勢だけではなく、困難に立ち向かっていく優秀な人材の確保と、そして多様な市民ニーズに的確に対応し、みずから考えてチャレンジしていく職員の育成にしっかりと努めていく。

◯山口委員 本市も、人口がまだまだふえ続けており、さまざまなニーズに応えるためにも、本市職員の仕事は重要だと認識しており、よろしくお願いする。次に、子ども食堂の支援について、ことし4月3日に発表された、全国の子ども食堂数は、運営者らでつくる、こども食堂安心・安全向上委員会によると、2,286カ所とのことである。都道府県の中では、1桁の食堂しかないところがある一方で、多いところは335カ所もある。本市の状況について、29年度に本市が助成した市内の子ども食堂の数を尋ねる。
△こども未来局長 29年度に運営費を助成した市内の子ども食堂の数は、東区5団体、博多区3団体、南区3団体、早良区3団体、西区2団体の計16団体である。

◯山口委員 まだふえてもいいと考えている。29年度は、運営経費として、月2回以上の開催で20万円の補助金であるが、30年度からは、開催規模に応じた額に変更したとのことだが、どのように分類するのか。
△こども未来局長 子ども食堂については、3時間以上開設している活動に対して、補助対象経費の3分の2以内で食材費や事務経費などの運営費を助成しており、30年度からは、月1回の開催については10万円を、月2回は20万円を、月3回は30万円を、月4回以上は40万円をそれぞれ上限として助成できるように補助要件を緩和した。

◯山口委員 回数に応じて金額を分けたことは評価する。28年度からの補助金の推移を尋ねる。
△こども未来局長 28年度の決算額は215万8,000円、29年度は197万6,000円で、30年度は予算額で388万円である。

◯山口委員 子ども食堂を開設したいと申請があった場合、これまでは初期投資費用を助成していたが、今も継続して助成しているのか。金額についても尋ねる。
△こども未来局長 調理器具購入費などの初期経費に対する助成については、補助申請の初年度に補助対象経費の3分の2以内、10万円を限度に助成しており、今後も助成制度を継続したいと考える。

◯山口委員 ぜひ継続するよう要望しておく。一方で、補助金を受けずに子ども食堂を開催している団体もあるようだが、市内の合計は何団体なのか。
△こども未来局長 市内の子ども食堂の数については、平成30年9月末現在で、本市が運営費を助成している18団体のほか、助成を受けずに活動されている団体を29団体把握しており、現在47団体が活動をしている。

◯山口委員 今後、開催されている位置的な情報も発信しつづけられたい。また、空白地帯があれば、新しい食堂の開催について行政からアクションを起こされたい。1カ所で何人の子どもたちが利用していると把握しているのか。
△こども未来局長 本市が活動内容を把握している29年度の助成団体の実績報告では、1カ所1回当たり平均約20人の子どもたちが参加している。

◯山口委員 利用している子どもたちの個人負担金の設定額は幾らか。
△こども未来局長 子どもたちの個人負担金は、子ども食堂の運営者が任意に金額を設定しており、29年度に助成を行った16団体のうち、13団体が無料、3団体が100円である。

◯山口委員 ワンコインは、子どもたちにとってもよいと評価している。無料だったらもっとよいと思っている。その子ども食堂の使用会場であるが、主にどのような場所で行われているのか。
△こども未来局長 29年度に助成を行った16団体は、主に公民館や保育園、運営団体の事務所などで活動している。

◯山口委員 公民館でも実施されているとのことだが、何団体の実績があるのか。そして、30年度も何団体が利用しているのか。
△こども未来局長 公民館で子ども食堂を実施している団体数は、29年度は3団体、30年度は6団体である。

◯山口委員 6団体ではまだ少なく、公民館で実施される団体が、もっとふえてほしいと考える。公民館は、調理室を備えるなど、子ども食堂に適した施設である。公民館がさまざまな行事に使われていることは承知しているが、地域の大事な子どもたちのため、運営団体が望まれたら、月に二、三回、定期的に調理室の使用を認めるよう配慮してほしいと考えるが、所見を尋ねる。
△市民局長 公民館の定期的な利用を希望する場合は、毎年2月ころに登録申請及び次年度の利用計画書を提出してもらい、公民館運営懇話会の意見を踏まえ、曜日や場所など、定期的に利用できるよう、公民館が調整を行っている。子ども食堂についても、同様の手続により利用してもらうこととなる。

◯山口委員 ほかの団体と一緒ということであるが、公民館で行われる事業の一つの柱として、子ども食堂が開催できるよう働きかけられたい。会場の確保がとても難しいとの声も聞いているので、ぜひ検討されたい。次に、子ども食堂に関する運営者や利用者の保険について尋ねる。
△こども未来局長 子ども食堂の活動に対する保険については、子どもやスタッフのけがのほか、提供した食事が原因の食中毒などに備え、各団体で社会福祉協議会のボランティア行事用保険や、民間のレクリエーション賠償保険に加入されている。

◯山口委員 運営者同士や行政を含めた意見交換会等の会合の実施について尋ねる。
△こども未来局長 子ども食堂の円滑な運営を目的として、年に1回、子ども食堂を運営する団体が集まって、子ども食堂の運営状況や課題、その解決方法などについて、意見交換を行う情報交換会を開催している。また、市の担当者が子ども食堂を訪問し、現場で意見交換等を行っている。

◯山口委員 市の職員が現場の食堂に出向いて話を聞いていることは評価する。そのような場面などを通して、運営者からはどのような要望や意見が出ているのか。
△こども未来局長 子ども食堂の運営団体からは、市の助成を受けることによって資金面で安定した、団体としての信頼を得ることができた、寄附をいただけるようになった、という意見の一方で、スタッフが不足している、企業等から食材の提供が毎回あるわけではなく、市の助成がなければ運営が難しいなどの意見があった。

◯山口委員 開催の継続がとても大変であり、ボランティアスタッフの手配や食材の調達を含めて課題があるとの意見が多いようである。これらの課題に対する対処について尋ねる。
△こども未来局長 子ども食堂の支援については、各区の社会福祉協議会に配置されている校区担当の地域福祉ソーシャルワーカーが、子ども食堂の開設に関する相談のほか、食材の調達方法、ボランティアスタッフの紹介など、子ども食堂の開設から運営の継続に至るまで、さまざまな相談に応じている。

◯山口委員 行政と運営者の懇談について、本市の場合は、運営者同士の懇談の場が少ないように思う。杉並区では、運営者同士の意見交換の場として、社会福祉協議会が事務局となって連絡会を一、二カ月単位で開催されている。運営を担っているからこその悩みや課題があり、例えば、食材はどうするのか、手伝う人への依頼方法などのさまざまな話が出るようである。このような連絡会をぜひ本市でも行うべきと思うが、所見を尋ねる。
△こども未来局長 現在、実施している情報交換会は、各団体からの実践報告等を通じて、運営上の課題やその解決のノウハウが共有され、運営能力の向上につながるとともに、団体相互の連携も強化されている。また、市の担当者や社会福祉協議会の地域福祉ソーシャルワーカーが各団体の課題に応じた直接支援を行っている。今後とも、杉並区の事例を参考に、情報交換会の充実やネットワークづくりに取り組んでいきたい。

◯山口委員 ぜひ運営者の立場になって、こども未来局にも頑張ってもらいたいと思う。地域福祉ソーシャルワーカーについて、仕事内容や何人が担当しているのか尋ねる。
△こども未来局長 各区の社会福祉協議会に配置されている地域福祉ソーシャルワーカーは、地域の福祉課題の把握やその解決に向けた支援を行うとともに、高齢者、障がい者、児童などの支援と、支援が必要な方を支える地域づくりに取り組んでおり、現在、31人が活動をしている。

◯山口委員 非常に大事な役割を担っており、7区あるので、ふやす努力も要望したい。学習とセットにしている子ども食堂は何件くらいあるのか。
△こども未来局長 子ども食堂に参加する子どもに学習支援を行っている団体は、29年度の実績では、16団体のうち10団体である。

◯山口委員 学習とセットにして運営される側は大変かと思うが、現在10団体も協力をしてもらっており、これは、子どもたちにとって、食事ができ、勉強も年上の子どもにしっかり教えてもらえて非常にいいことである。また、本市では、学びの場として、ふれあい学び舎事業がある。勉強でつまずきがあれば、できるだけ早く理解ができるようスタートされているが、29年度と30年度はこの事業を何校で実施したか、そして、教えるほうは何人くらいが協力しているのか、教育委員会に尋ねる。
△教育長 ふれあい学び舎事業は、29年度は小学校70校、30年度は市内全ての小学校144校で実施している。児童を指導する指導員は、元教員や地域の方、学校の近くにある大学の学生などで、29年度は168人、30年度は9月末現在で367人である。

◯山口委員 300人を超える方々が一緒になって取り組んでおり、本当にありがたいと思う。また、ふれあい学び舎事業を全小学校に拡充され、子どもの学力保障にしっかり取り組んでいる。同じく本年度から、課題のある子どもや家庭を支援するスクールソーシャルワーカーが全ての中学校区に配置され、専任の不登校対応教員や学校担任などと一緒に子どもや家庭をサポートしている。子どもに福祉の面からかかわるスクールソーシャルワーカーと、地域の福祉団体にかかわりサポートする社会福祉協議会の地域福祉ソーシャルワーカーが、連携して子ども食堂など子どもを支援する取り組みに加わるとよいと思うが、所見を尋ねる。
△こども未来局長 経済的な事情で食事がままならない子どもや家庭に居場所がない子どもを支援する子ども食堂と、その子どもが在籍する学校が連携を図ることは重要であると考えている。そのため、課題を持つ子どもや家庭を支援する学校のスクールソーシャルワーカーと、子ども食堂を支援する社会福祉協議会の地域福祉ソーシャルワーカーが、連携して取り組むこととしており、支援が必要な子どもに着実に支援を届けられるよう、教育委員会とともにしっかりと取り組んでいく。

◯山口委員 子どもたちやお年寄りなど、誰もが安心して食事ができる環境をつくることが必要な時代であると思う。困っている子との定義では、子ども食堂の参加者が少ないし、通わせたくないと考える保護者が少なくない。子ども食堂のスタート時点では、貧困の地域と思われるのが嫌だと言うところもあったが、全国規模になった現在では、そのようなことは言われなくなったと考える。運営者は、みんなと遊んで、わいわい話して、楽しく食べたい子どもたちがふえてくれればいいと考えて食堂を開催されている。こども未来局も、市民局、保健福祉局、そして教育委員会が一緒のテーブルにつき、子どもたちのために、食の確保としての子ども食堂が発展するよう力を結集し、保健福祉局の学習支援事業も、ぜひ一緒になって進められたい。杉並区では、子ども食堂開催案内が載った所在地ポスターを1万6,000部作成し、学校や公共施設にも掲示して、参加を案内していた。文京区では、こども宅食として、食品を無料で自宅に届ける事業を450世帯から今年度は600世帯まで拡大している。また、江戸川区では、おうち食堂として、ヘルパーが1週間に1回食事をつくりに行く事業も行っている。いずれも、子どもたちの食生活が救われると喜ばれており、大変すばらしい事業である。本市の食堂を開催されている約47団体については、ボランティアが頑張っていると感謝する。今後、運営者のニーズに、利用する子どもたちが、わいわいがやがやと楽しく食事ができるよう、これまで以上に支援の中身を厚くしてもらいたい。特に、子ども食堂が地域にない空白のところで必要としている家庭の子どもたちがいたら、これからは個別の事業メニューも必要ではないかと考えるが、所見を尋ねる。
△市長 子どもたちが、自分らしく生き生きと輝き、将来に夢を描きながら、健やかに成長していくことができるように、行政はもちろんのこと、市民、地域、学校、企業、NPOなどがそれぞれの役割を果たして、互いに連携をしながら、支援の輪を広げ、見守っていくことは大変重要であると考える。市民ボランティア団体などが行う子ども食堂であるが、単に食事の提供だけではなく、子どもたちが安心して過ごすことができる地域の居場所として大きな役割を果たしていることから、これまで子どもの食と居場所づくり支援事業によって運営団体を支援してきた。今後とも、全ての子どもの健やかな成長のために、子ども施策の充実に取り組んで、市民の皆様のニーズにしっかりと応えていく。
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