高木 勝利 議員 <平成30年 第5回定例会/09月10日 一般質問>

避難対策の強化、自立支援に向けた介護、発達障がい者等への支援強化の3項目について質問いたします。
○17番(高木勝利)登壇 私は公明党福岡市議団を代表し、避難対策の強化、自立支援に向けた介護、発達障がい者等への支援強化の3項目について質問いたします。
 初めに、避難対策の強化についてです。
 平成30年7月の西日本豪雨による被災地での死者数は、15府県の224人が犠牲となる平成最悪の被害となりました。冒頭、犠牲になられました皆様に心から哀悼の意を表します。また、あわせて台風21号、北海道地震で被災されました方々に対しましても心からお悔やみとお見舞いを申し上げます。
 さて、7月の豪雨では、福岡県を含む過去最多の11府県に最後通告とも言える数十年に一度の重大な災害が予想される大雨特別警報が発令されたことは記憶に新しいところです。異常気象の頻度が高まっており、気象庁は地球温暖化が進んだ場合、今世紀末の全国の平均気温は20世紀末より4.5度上昇、1日に200ミリ以上の豪雨も2倍以上にふえると予測し、国交省も温暖化で降雨量がふえれば、全国の1級河川で洪水が起きる確率が今世紀末で最大現在の4倍になると試算しています。今回、早良区においても土砂災害の危険による避難勧告や避難指示のほかに、室見川の氾濫の危険による避難勧告も西区側と合わせて発令されたほか、福岡市内各区でも各地に発令されました。
 河川ライブカメラが設置されている室見川橋本橋での氾濫注意水位、避難判断水位、氾濫危険水位はそれぞれ何メートルか、今回の最大水位についてお聞きします。
 以上で1問目の質問を終わり、2問目以降は自席で行います。
 
○副議長(石田正明) 下川市民局長。
○市民局長(下川祥二) 橋本橋での避難等の目安となる水位につきましては、氾濫注意水位が3.50メートル、避難判断水位が3.70メートル、氾濫危険水位が3.90メートルとなっており、今回の豪雨による最大水位は4.45メートルとなっております。以上でございます。
 
○副議長(石田正明) 高木勝利議員。
○17番(高木勝利) その最大水位だった直後、大雨特別警報が発令され、室見川がいつ越水または氾濫してもおかしくない極めて危険な状態だったと思います。
 過去に氾濫危険水位に達したのは何回で、それぞれの最大水位は何メートルだったのか、避難情報の発令回数についても、お答えください。
 
○副議長(石田正明) 下川市民局長。
○市民局長(下川祥二) 橋本橋での氾濫危険水位に達した回数につきましては、水位観測を開始した平成14年6月以降で3回となっております。それぞれの最大水位は平成15年7月の大雨による水害では3.94メートル、平成21年7月中国・九州北部豪雨では4.00メートル、27年8月25日の台風15号による大雨では4.16メートルであり、このうち避難情報を発令いたしましたのは27年8月25日の1回でございます。以上でございます。
 
○副議長(石田正明) 高木勝利議員。
○17番(高木勝利) 観測開始の平成14年以降に室見川では氾濫危険水位を4回超え、中でも今回の豪雨が最も危険な、まさにぎりぎりの水位であり、周辺住民からは多くの不安の声をいただきました。特に室見川周辺校区の自治協議会会長さんたちが福岡市とともに、先月末、室見川を管理する福岡県に対して室見川しゅんせつなどの要望書を出されたと聞いています。
 これだけ頻発する氾濫の危険による避難勧告などを最大に考慮し、室見川については一刻も早くしゅんせつなどの対策をすべきと考えますが、福岡県は今後どのような対応をとるのか、答弁を求めます。
 
○副議長(石田正明) 三角道路下水道局長。
○道路下水道局長(三角正文) 室見川を含む福岡県が管理している2級河川の改修や維持管理につきましては、日ごろから事あるごとに県へ要望しているところでございます。
 議員お尋ねの要望でございますが、今回の平成30年7月豪雨被害を受けた室見川につきまして、改めて福岡市から護岸崩壊箇所の早期復旧と治水能力を確保するための立ち木撤去、除草及びしゅんせつなど適切な維持管理についての要望を室見川沿川地域であります早良区百道、室見、原北、小田部、原西、有住、有田の7校区自治協議会連名、並びに西区愛宕、姪浜、福重、壱岐南、金武の5校区自治協議会連名の要望書とあわせ、去る8月27日に福岡県に対し強く要望したところでございます。この際、福岡県の対応につきましては、今回の室見川の被害を受け、現在、国庫補助事業による災害復旧に取り組むための手続を進めているところであり、今後、秋ごろから災害復旧工事や堆積土砂のしゅんせつ工事に順次着手する予定であると伺っております。以上でございます。
 
○副議長(石田正明) 高木勝利議員。
○17番(高木勝利) 今回、これらの避難勧告等が解除された後に早良区の有住校区の方から相談があり、この校区では土砂災害、地震、津波の災害時では一時避難所は有住公民館になっていますが、浸水だけは有住公民館は避難所指定されておらず、同じように収容避難所である有住小学校も浸水の際には避難所になっていません。
 有住校区では浸水の際はどこが避難所になっているのか、このように災害の種別によって避難所が違うケースが市内に何校区あるのか、区ごとにお示しください。
 
○副議長(石田正明) 下川市民局長。
○市民局長(下川祥二) 有住校区における浸水時の避難先につきましては、一時避難所は隣接校区にある小田部公民館や原西公民館、有田公民館としており、収容避難所は西福岡中学校体育館や福岡講倫館高等学校体育館としております。また、災害の種別によって避難所が違う校区につきましては、東区8校区、博多区3校区、中央区4校区、南区7校区、城南区1校区、早良区9校区、西区6校区となっております。以上でございます。
 
○副議長(石田正明) 高木勝利議員。
○17番(高木勝利) UR室住団地も擁しているこの校区では、浸水の際には建物の2階以上に避難する垂直避難をしたほうが安全とは考えますが、今回の避難勧告により、やはり有住公民館に避難できないか、自治協議会会長等に相談された方がおられたそうです。当然、浸水の場合には避難所指定されていないため、区役所職員も配備されていませんが、早良区役所が急遽URにお願いして、団地集会所の2階に避難していただき、区の職員を派遣したと聞いております。
 災害時に少しでも混乱を少なくするために、例えば、玄関の内側ドアなどに張っておく災害種別ごとの避難場所を示すステッカーを作成することや、校区独自のハザードマップ作成支援、URと日ごろから協定を結び、緊急時にいつでも連絡がとれるホットラインをつくっておくことなどが大切と考えますが、御所見を伺います。
 
○副議長(石田正明) 下川市民局長。
○市民局長(下川祥二) 災害種別ごとの避難所につきましては、防災マップにより市民の皆様に周知するとともに、災害種別によって開設しない避難所にはその旨を表示した標識を設置しております。現在、各種ハザードマップを統合した総合ハザードマップのシステム化を進めており、パソコンやスマートフォン等で災害種別ごとに避難所を確認できるようにするとともに、地域ごとのハザードマップも作成できるようにしてまいりたいと考えております。また、大学などとも連携して避難所等の確保を進めているところであり、さまざまな災害に対応するため、UR等とも協定を締結するなどして、地域の実情に応じた適切な避難所の確保に取り組んでまいります。以上でございます。
 
○副議長(石田正明) 高木勝利議員。
○17番(高木勝利) 避難情報の伝達方法としては、一般的にはテレビ、防災行政無線、携帯電話等への緊急速報メール、市ホームページなどがありますが、パソコンや携帯電話などを所有していない場合の伝達方法として、固定電話への自動音声での連絡やファクスを利用する自治体もあります。
 情報伝達をさらに徹底するという観点からどう取り組むのか、お示しください。
 
○副議長(石田正明) 下川市民局長。
○市民局長(下川祥二) 避難に関する情報につきましては、テレビやラジオを初め、ホームページへの掲載や防災メール、各種SNSや緊急速報メールなどによって広く発信するとともに、広報車を利用し、地域における周知を図るなど、多様な手段を用い、迅速かつ的確な情報発信に努めているところであります。対象となる市民の皆様には、これらの情報をもとに速やかに避難行動につなげていただきたいと考えております。災害発生時における避難情報等の伝達につきましては、迅速かつ的確に対応できるよう他都市の状況等も踏まえながら、今後とも、多様な手段を検討してまいります。以上でございます。
 
○副議長(石田正明) 高木勝利議員。
○17番(高木勝利) 今回の西日本豪雨を受け、広島大学大学院の調査では、広島市で大雨特別警報が出され、実際に避難した人は3.6%にとどまり、自治体が出した避難勧告や避難指示を実際の避難行動に結びつけることの難しさが明らかになりました。避難しなかった理由として、自分の家は大丈夫だと思ったが80.2%、避難する緊急性を感じなかったが76.7%、近隣の住民も避難していなかったが70.4%という結果でした。
 今回の西日本豪雨では福岡市内で何人に避難勧告や避難指示が出され、そのうち実際に避難した人は何人だったのか、その結果をどう分析するのか、実際に避難行動に結びつけるためにどう取り組むのか、お聞きします。
 
○副議長(石田正明) 下川市民局長。
○市民局長(下川祥二) 今回の豪雨に伴う福岡市内の避難勧告等発令対象人数につきましては、避難勧告が65万7,969人、避難指示が3,715人となっており、そのうち実際に避難された人数は1,179人となっております。
 今回の豪雨では、広島県や岡山県などにおいて避難がおくれたことで被害が拡大したことを受け、国においても住民避難のあり方の検証を行うワーキンググループが設置されております。本市としても、今回の避難に関する分析を行うとともに、国における検討状況や専門家の意見等も踏まえ、実際の避難行動に結びつけるための検討を行ってまいりたいと考えております。以上でございます。
 
○副議長(石田正明) 高木勝利議員。
○17番(高木勝利) 先ほどの答弁で市内では38校区が災害の種別により避難所が違うとわかりましたが、要配慮者が隣の校区や学校に避難することは大変難しいと思います。全国の他の自治体では災害時の緊急輸送として高齢者や障がい者などの要配慮者を医療機関や福祉避難所に輸送することや停電時に人工呼吸器等を装着している難病患者などを電源が確保された医療機関に輸送するため、タクシー協会などと協定を結ぶ取り組みが進んでいます。
 タクシードライバーの方々は地域や道路を熟知されたベテランドライバーであり、福岡市でも協定締結の検討をしてはと考えますが、御所見を伺います。
 
○副議長(石田正明) 下川市民局長。
○市民局長(下川祥二) タクシー協会との協定につきましては、他の自治体の事例も参考にしながら、その必要性も含め、今後検討してまいりたいと考えております。以上でございます。
 
○副議長(石田正明) 高木勝利議員。
○17番(高木勝利) 御検討をよろしくお願いします。
 福岡市では昨年より9月1日から7日までを家庭や企業での備蓄を促す備蓄促進ウイークとして定め、ことしは防災キャンプin舞鶴公園の実施や備蓄促進キャンペーンなども展開しています。
 この事業の概要や目的についてお聞きするとともに、公的備蓄として一時避難所である公民館などと収容避難所である小学校などには何がどのくらい備蓄されているのか、お聞きします。
 
○副議長(石田正明) 下川市民局長。
○市民局長(下川祥二) 防災キャンプ及び備蓄促進キャンペーンについてのお尋ねですが、平成29年度から備蓄促進ウイークを創設し、家庭や企業内での備蓄を初め、市民の皆様に防災意識を高めていただく取り組みを進めております。その取り組みとして、遊びの中で防災を考えるイベントである防災キャンプを開催するとともに、イオンなどの企業と連携し、市内の各店舗において防災グッズや備蓄食品等の展示、販売コーナーを設置する備蓄促進キャンペーンを実施しております。
 次に、公民館及び小学校における公的備蓄の内容につきましては、公民館においては飲料水240本、パン240食、レトルト米96食、おかゆ50食、携帯トイレ100セットを備蓄しております。また、小学校においては発電機1台、投光器1台、段ボール間仕切り10セット、ブルーシート3枚、ランタン2個、カセットコンロ2台などを備蓄しております。以上でございます。
 
○副議長(石田正明) 高木勝利議員。
○17番(高木勝利) また、福岡市は博多区月隈の倉庫を備蓄拠点として活用を始めています。
 この月隈倉庫にはいつから何をどのくらい備蓄されているのか、品目ごとにお示しください。また、10年前、5年前と比べ、福岡市全体の備蓄の量はどう変化しているのか、お聞きします。
 
○副議長(石田正明) 下川市民局長。
○市民局長(下川祥二) 本市における備蓄につきましては、10年前の平成20年度はパンと飲料水を3万4,750食、5年前の25年度はパンと飲料水を3万7,500食、おかゆを7,500食備蓄しており、29年度からは平成28年熊本地震を踏まえ、想定避難者数約2万5,000人及び在宅避難者数約5,000人の3日分となる27万食を博多区月隈の埋蔵文化財センター月隈収蔵庫及び各公民館に備蓄しております。
 月隈収蔵庫にはパンやレトルト米などの主食を約21万9,000食、飲料水を約23万3,000本のほか、おかゆを約2万7,000食、ゼリー飲料を3万食などと多様な食料を備蓄しております。また、生活物資については、携帯トイレ31万セット、歯ブラシ2万5,000本、紙おむつ1万5,000枚、生理用品4万枚、アルミブランケット2万5,000枚などを備蓄しております。以上でございます。
 
○副議長(石田正明) 高木勝利議員。
○17番(高木勝利) 先日、東京都から話を聞いてきましたが、災害時の避難所での避難者向けの食料の備蓄として現在、都内倉庫への備蓄が約2,106万食、流通在庫であるランニングストックとして約220万食の合計2,326万食を備蓄しています。平成27年度までは毎年平均50万食が賞味期限を迎え、約2割の10万食は防災訓練での活用や家畜の飼料として活用していたものの、何と残り40万食は廃棄処分をしていました。そこで、備蓄品を取り扱う福祉保健局と食品ロス対策を行う環境局が連携し、平成28年度は社会福祉法人、フードバンク、子ども食堂、イベントでの配布、保護施設や区市町村での活用により、賞味期限を迎えるクラッカー約27万食、アルファ化米約40万食の計約67万食が廃棄されずに済んだそうです。
 月隈倉庫の備蓄食料の賞味期限について把握されているのか、食品ロス削減のためにも相次ぐ災害を教訓にふえ続けている備蓄食料の賞味期限切れ前の最も有効な活用計画を策定すべきと考えますが、所見をお聞きします。
 
○副議長(石田正明) 下川市民局長。
○市民局長(下川祥二) 備蓄食料につきましては、5年保存可能な食料を中心に備蓄しており、適切に賞味期限の管理を行い、毎年一定量の入れかえを行っております。入れかえの対象となる食料につきましては、防災訓練における使用やフードバンクの活用などにより、食品ロスの削減につながるよう検討を進めてまいります。以上でございます。
 
○副議長(石田正明) 高木勝利議員。
○17番(高木勝利) また、福岡市では先ほどの備蓄推進ウイークなどの取り組みにより、家庭や企業での備蓄もふえてきています。
 阪神・淡路大震災を経験した神戸市では、女性グループなどが賞味期限が迫った備蓄食料を調理するアレンジレシピの提案や常に新しい備蓄食料をキープするローリングストック方式の活用などが進んでいます。ぜひ参考にすべきと考えますが、所見を伺います。
 
○副議長(石田正明) 下川市民局長。
○市民局長(下川祥二) ローリングストックにつきましては、食材を多目に購入し、使った分だけを買い足していくという備蓄方法で、家庭における備蓄に大変有用であると考えております。このため、ローリングストックの具体的な方法、災害時に役立つ防災グッズやアイデアなどについて、防災ミニブックに掲載するとともに、備蓄促進ウイークなどの取り組みにより、市民の皆様への周知、普及を図っているところでございます。今後とも、市民の皆様や企業に対し周知、啓発を図りながら家庭内や企業内での備蓄を促進してまいります。以上でございます。
 
○副議長(石田正明) 高木勝利議員。
○17番(高木勝利) また、公明党女性委員会が中心となり、国内での製造、販売が認められていなかった乳児用液体ミルクの普及推進を求めてきましたが、先月、8月8日に認可となりました。この乳児用液体ミルクは常温で保存できることや吸い口を装着すればすぐに飲めること、粉ミルクのようにお湯で溶かすことや哺乳瓶の洗浄、消毒の必要がないことなど、利便性が高く、災害時の備蓄品としてニーズが高いとされ、東日本大震災や熊本地震ではフィンランド製品が海外から救援物資として届けられ、母親たちから喜ばれたそうです。また、東京都では本年6月、災害時に国内での製造、販売がされていなかった液体ミルクを海外から調達するためにイオンと協定を締結していますが、西日本豪雨でもこの協定により愛媛県や岡山県に提供されました。
 乳児用液体ミルクについても、今後、備蓄品の一つとして活用すべきと考えますが、御所見をお聞きします。
 
○副議長(石田正明) 下川市民局長。
○市民局長(下川祥二) 乳児用液体ミルクにつきましては、容器内のミルクを乳幼児がそのまま飲むことができ、飲料水の確保や煮沸消毒の必要がないなど、災害時のニーズは高いものと考えられますが、賞味期限の問題もあり、流通備蓄の活用も含め検討を行ってまいります。以上でございます。
 
○副議長(石田正明) 高木勝利議員。
○17番(高木勝利) 福岡市では相次ぐ災害を受け、地域防災計画が順次見直されるとともに、災害時における職員の皆様方の奮闘や他都市への献身的な応援など、防災の取り組みに敬意を表するものです。
 今回、災害時に市民の命を守るために質問してきましたが、避難情報の発信のあり方、避難対策の強化、備蓄のあり方などについて島市長の決意を伺います。
 
○副議長(石田正明) 島市長。
○市長(島宗一郎) 福岡市におきましては、河川の改修に加えまして、下水道による雨水整備Doプランや雨水整備レインボープランに基づきます博多駅や天神周辺地区における大規模な地下貯水空間の整備など、総合的な浸水対策に取り組みますとともに、土砂災害ハザードマップを作成し、配布するなど、市民の皆様の防災意識の啓発、向上に努めてございます。
 昨年の九州北部豪雨に引き続き、今回の平成30年7月豪雨のように、近年は局所的な激しい雨がふえており、高木議員御指摘のとおり、備蓄などによる災害への備えや避難勧告などの緊急情報を迅速かつ的確に伝達することが大変重要であるというふうに考えています。福岡市では各種SNSや防災アプリの活用などによる情報伝達手段の多様化やハザードマップのデジタル化、また公的備蓄の拡充などに取り組んでおり、今後とも、市民のとうとい命とその財産を守ることを第一に、災害に強いまちづくりを進め、防災先進都市福岡を目指してまいります。以上です。
 
○副議長(石田正明) 高木勝利議員。
○17番(高木勝利) ありがとうございます。
 次に、自立支援に向けた介護についてです。
 内閣官房の未来投資戦略2018では、Society5.0の実現に向けた改革が議論されており、健康、医療、介護分野での指標として、2010年の男性70.42歳、女性73.62歳と比較し、国民の健康寿命を2020年までに1歳以上延伸し、2025年までに2歳以上延伸することを目標としています。
 福岡市での健康寿命の推移と目標についてお聞きします。
 
○副議長(石田正明) 永渕保健福祉局長。
○保健福祉局長(永渕英洋) 福岡市の健康寿命の推移につきましては、厚生労働省が2018年7月に発表した調査結果によりますと、男性は2010年が70.38歳、2013年が71.07歳、2016年が71.04歳、女性は2010年が71.93歳、2013年が72.99歳、2016年が75.22歳となっております。また、健康寿命の目標につきましては、福岡市保健福祉総合計画において、2020年度までに、先ほど申し上げました2010年の健康寿命を1歳以上延伸することといたしてございます。以上でございます。
 
○副議長(石田正明) 高木勝利議員。
○17番(高木勝利) 福岡市においては、Society5.0へのチャレンジとして健康、医療、介護など広い意味で人をケアする領域でチャレンジするスタートアップ企業を支援するケア・テック・ベンチャー支援の取り組みが進められています。
 このケア・テック・ベンチャー支援についての概要と進捗、目標について御説明ください。
 
○副議長(石田正明) 永渕保健福祉局長。
○保健福祉局長(永渕英洋) 健康、医療、介護などのケアの分野におきましては、現場の負担軽減や人材不足の解消などの課題を抱えております。その一方で、ケアの分野は専門性が高いことに加え、現場や業界団体との接点が少ないことなどから、ケア・テック・ベンチャーの参入が進んでいないという状況がございます。そこで、保健福祉局が持つ各種データやネットワークなどを生かしながら、多彩なアイデアや新たな技術を持つケア・テック・ベンチャーの参入を支援することで、政策課題の解決に取り組んでいくことといたしてございます。昨年度は実証実験フルサポート事業と連携し、家庭のトイレに尿の成分分析機器を設置し、診断情報を通知する健康管理サービスや便を観察する習慣をつけてもらうことで大腸がんの早期予防につなげるスマートフォンアプリなどの実証実験の支援を行っております。また、今年度は主に介護分野を対象としてケア・テック・ベンチャーと事業者を引き合わせ、サービスを試行、評価する枠組みの構築や事業プランの製品化のための短期集中的な支援プログラムの実施に向けた取り組みを開始しております。今後もケアの領域で市民の生活の質の向上につながる新たなサービスが本市から数多く生まれていくことを目指し、支援を行ってまいります。以上でございます。
 
○副議長(石田正明) 高木勝利議員。
○17番(高木勝利) また、ICTを活用した取り組みとして、地域包括ケア情報プラットフォーム、いわゆるcare4FUKUOKAプロジェクトの構築を進めています。
 このcare4FUKUOKAプロジェクトの具体的な目的と内容についてお聞きします。
 
○副議長(石田正明) 永渕保健福祉局長。
○保健福祉局長(永渕英洋) 地域包括ケア情報プラットフォーム、いわゆるcare4FUKUOKAプロジェクトにつきましては、地域ニーズなどに基づく最適な施策の企画立案や医療、・介護関係者の負担軽減とケアサービスの質の向上などを図ることで、地域包括ケアシステムの実現に寄与することを目的に構築を進めている情報通信基盤でございまして、データ収集システム、データ分析システム、在宅連携支援システム、情報提供システムの4つのシステムで構成されております。
 具体的な内容につきましては、データ集約システムは、これまで庁内外で断片的に管理されていた医療や介護、健診等にかかわるビッグデータを管理するもの、データ分析システムは、集約したデータをもとに地域の現状や課題を分析するなど、科学的エビデンスに基づく最適な施策の企画立案の支援をするもの、在宅連携支援システムは、支える側の負担軽減を図るため、高齢者御本人や家族の同意のもと、医療、看護、介護に係る関係者が高いセキュリティー環境のもと、対象者の身体状況等の情報を共有するもの、最後に、情報提供システムは、高齢者が在宅生活を続けていく上で必要となる配食や訪問理美容などの介護保険外サービス情報を地図と組み合わせて紹介するもので、ウェブ上で公開いたしております。以上でございます。
 
○副議長(石田正明) 高木勝利議員。
○17番(高木勝利) 福岡市の強みを生かした取り組みが確実に進むよう期待します。
 冒頭の未来投資戦略の介護分野での議論では、介護保険法では自立支援がその目的と明記されているにもかかわらず、実際には入浴、排せつ、食事介助といった介助中心で、自立支援の取り組みが広く行われていないとされ、効果的な介護のあり方の標準化や自立支援を後押しする報酬体系が必要であるとしています。
 このような自立支援を目指す介護への転換について、福岡市でも本年6月からケア会議においての取り組みが始まったと聞いていますが、目的と現状についてお聞きします。
 
○副議長(石田正明) 永渕保健福祉局長。
○保健福祉局長(永渕英洋) お尋ねの地域ケア会議についてでございますが、高齢者御本人の意向に沿って地域で自立した生活を送ることができるように支援することを目的に、理学療法士や作業療法士、歯科衛生士など、専門の他職種協働による個別事例の検討を行う会議として、モデル的に実施しているものでございます。対象者は地域包括支援センターでケアプランを作成している要支援1、2の方のうち生活改善が望める方で、現在、月2回、1回当たり3件の事例を検討しております。今後、専門職からの助言がどのように生かされたかなど、御本人の状態も含め追跡調査を行うこととしております。以上でございます。
 
○副議長(石田正明) 高木勝利議員。
○17番(高木勝利) また、介護現場の人材不足が課題である中、限られた人員でも自立支援に資する質の高い介護を実現するため、効率化、負担軽減やリハビリに活用できるロボットセンサーやAIを活用した最適なケアプラン作成などによる成果を報酬体系や人員、施設基準等の制度に位置づけることなどが議論されています。
 介護人材の不足を補うロボットセンサーやAIの活用にどう取り組んできたのか、今後の展開についてもお聞きします。
 
○副議長(石田正明) 永渕保健福祉局長。
○保健福祉局長(永渕英洋) 介護ロボット、IoTの活用に関しましては、介護従事者の負担軽減を目的として、国が創設した補助金を活用し、平成28年度に介護ロボット等を導入する事業所への補助を実施しております。また、平成30年6月に介護人材の確保に関する現状と課題を把握する介護事業所向けアンケートを実施し、介護ロボット等の導入状況の把握を行っております。その結果によりますと、導入実績がある事業所は全体の8.3%であり、導入に関心があるか検討、計画中の事業所は合わせて53.2%ございました。一方で、7割を超える事業所が介護ロボット等の操作や故障時の対応に不安を感じていると回答しており、これが導入が広がらない主な理由と考えております。このような課題を踏まえ、福岡市といたしましても、今後の導入促進に向け取り組んでまいります。以上でございます。
 
○副議長(石田正明) 高木勝利議員。
○17番(高木勝利) 未来投資戦略の科学的介護の具体例として、脳卒中による左足の麻痺により車椅子生活で3メートルしか自力で歩行できなかった要介護状態の母親が、データ、AIを活用した歩行訓練などの最適なケアプランにより要介護度が改善し、つえを使えば20メートルの自力歩行ができるようになり、自宅での生活を楽しんでいることなどが示されています。
 このような事例を通し、自立支援に向けた自治体の取り組みや要介護度を改善させた事業所の取り組みが評価されるという介護報酬改定が進められています。福岡市の取り組み状況をお聞きします。
 
○副議長(石田正明) 永渕保健福祉局長。
○保健福祉局長(永渕英洋) 自立支援に向けた自治体の取り組みに対するインセンティブにつきましては、国において新たな交付金として保険者機能強化推進交付金が平成30年度に創設されております。福岡市といたしましては、この交付金を活用し、高齢者の自立支援、重度化防止、介護予防等にさらに取り組んでまいります。また、介護報酬において、事業所の取り組みを評価する加算につきましては、事業所評価加算やADL維持等加算があり、福岡市といたしましては、事業所に対する周知を積極的に行い、要介護度の改善に向けた取り組みを促進してまいります。以上でございます。
 
○副議長(石田正明) 高木勝利議員。
○17番(高木勝利) 先日、川崎市からかわさき健幸福寿プロジェクトについて聞いてきました。平成26年度から開始され、要介護度や食事、排せつ、移動など日常生活を送るために最低限必要な動作であるADLの改善、維持を評価指標とする高齢者の自立支援に向けた質の高いケアを川崎市が評価する施策です。現行の介護報酬体系では要介護度の改善は事業収入の減少を招く場合があるとされているため、要介護度等の改善、維持に向け、質の高いケアを提供する事業者にインセンティブを付与し、より質の高いケアが提供される好循環の構築を目指す仕組みです。利用者の希望や事業所からの声かけで参加チームを結成し、利用者のしたいこと、やりたいことなどの希望に沿って1年間の目標を定めます。第1期の平成27年7月から平成28年6月では、訪問介護25事業所、通所介護29事業所、居宅介護支援54事業所、計246事業所が参加し、その中で利用者の参加は214名でした。要介護度が改善された方が214名中で34名、15.9%、要介護度維持が105名、49.1%、また、ADLでは105名中で86名、81.9%が改善ないし維持されたというすばらしい結果となりました。参加者の具体例として、川崎市から故郷である鹿児島にもう一度帰りたいと個人の目標を設定された高齢者の方がリハビリなどに頑張って挑戦し、見事にその目標を達成できたことなどをお聞きしました。その方の人生にとっても最終段階に近くなってから夢がかなえられたことは大変すばらしく、意欲がある利用者側から見ても大変プラス面が大きい施策です。
事業所へのアンケートでも、80%以上がプラス影響があったと回答、具体的には事業者として改善を意識した視点を持つようになった、職員の意欲が向上した、介護スタッフの視野が広がり、ケア内容に幅ができたなどの声が出ています。さらに、事業所から見た利用者、家族の意識変化として72.1%がプラス面があったと回答、具体的には本人の意欲が向上した、ADLの改善で能力が向上したなどの声があります。1年間の期間終了時に事業所や利用者が要介護度やADLの改善に向けて意欲的に頑張ったインセンティブとして、事業所に対しては認証シールの交付、5万円の報奨金、市長表彰、市ホームページへの掲載などを実施し、利用者に対しては市長からの参加の証やキーホルダー配布などを実施しています。
 パネルがありますが、(パネル表示)こちらが要介護度などの改善や維持に向けて積極的に頑張る事業者を応援するシールです。金、銀、銅となっていまして、金は顕著な成果を上げたということになっています。事業所にこのシールを張ってもらって、どこの事業所を選べばいいのかなという方たちに対してもこういうもので評価してくださいというようなつくりになっております。それで、金、銀、銅になったところを川崎市が市のホームページとか冊子とかに出して、この事業所はこんなに頑張って取り組みを進めていますよというPRをしています。
 それから、もう1つの先ほどの参加者の方への参加の証というやつがこれなんですけれども、(パネル表示)川崎市長の福田紀彦さんの名前で、これは頑張った介護利用者に川崎市長から出した参加の証です。参加して意欲的に取り組んだことをたたえる内容となっています。これはちょっと拡大をしましたので、実際には手元に置けるコンパクトな小さいやつなんですけれども、頑張って挑戦した利用者からも大変喜ばれているということでございます。
 福岡市でも要介護度やADLが改善したケースを把握するとともに、要介護度やADL改善を目的とした施策を検討してはどうか所見を伺います。
 また、川崎市の事業は介護利用者、家族も、事業所にとってもプラスとなる施策であり、特に成果を上げた事業所への認証シールの交付や意欲的に参加した利用者をたたえる市長からの参加の証などは大きなインセンティブとなるため、福岡市でも検討すべきと考えますが、御所見を伺います。
 
○副議長(石田正明) 永渕保健福祉局長。
○保健福祉局長(永渕英洋) 高齢化が進む中、福岡市でも重度化防止に向けた取り組みをさらに進めていく必要があると考えております。福岡市ではADL等の改善を目的とした事業である短期集中予防サービスモデル事業を平成30年度から実施しており、入院により生活支援機能が低下した高齢者に対し、退院直後に理学療法士等の専門職による集中的なリハビリを行い、在宅での自立した生活に戻れるよう支援しておりますが、まずはその本格実施に向け、今後、検討を行ってまいります。また、第8期介護保険事業計画を策定していく中で、地域包括ケア情報プラットフォームの活用により、要介護高齢者のデータを分析し、要介護度やADLの改善に向けた施策を検討するとともに、国の動向を踏まえつつ、議員御指摘の川崎市の事業者や利用者への表彰制度など、他都市の事例も参考にし、さらなる自立支援に向けた取り組みについて検討を進めてまいります。以上でございます。
 
○副議長(石田正明) 高木勝利議員。
○17番(高木勝利) 自治体独自の取り組みは、川崎市のほか、岡山市、名古屋市などが実施しており、福岡市でも福岡100プロジェクトなど健康で長生きしていただきたいとの方向性は同じであります。
 要介護度改善に向けた取り組みをSociety5.0へのチャレンジとあわせ、福岡市としてどう推進し、一人一人が心豊かに暮らし、元気に輝いているまちにするのか、島市長の決意を伺います。
 
○副議長(石田正明) 島市長。
○市長(島宗一郎) 超高齢社会が進展をする中で、健康づくり、介護予防などの取り組みを推進し、高齢になっても健康で意欲を持ちながら地域で活躍できる社会を目指すことは重要であるというふうに考えています。このほど厚生労働省から発表された大都市別の健康寿命によりますと、2016年の福岡市の女性の健康寿命は2010年の71.93歳から3.29歳伸び、75.22歳となり、大都市の中で19位から4位と躍進をいたしました。国においてはSociety5.0の実現に向けた議論がされており、その中で健康、医療、介護の分野において健康寿命の延伸を目標に掲げているところですが、福岡市においてもLoRaWANを活用した認知症の人を見守る実証実験やケアプラン作成をAIで支援をする実証実験などに取り組んでおりまして、高木議員御指摘のとおり、健康、医療、介護の分野においてもさらにIoTやAIなどの技術を活用するなど、Society5.0、超スマート社会の実現にチャレンジをしてまいります。
 さらに、福岡市では人生100年時代の到来を見据え、高齢者がさらに健康寿命を延ばし、自分らしく生きていける社会の実現を目指すため、産学官民オール福岡で取り組むプロジェクト福岡100をしっかりと進め、個人にとっても社会にとっても幸せであり得る健寿社会に向け、持続可能なまちづくりに取り組んでまいります。以上です。
 
○副議長(石田正明) 高木勝利議員。
○17番(高木勝利) 次に、発達障がい者等への支援強化についてです。
 平成28年8月、発達障害者支援法の改正が行われ、その目的、理念では、個人としての尊厳にふさわしい日常生活、社会生活を営むことができるよう、発達障がいの早期発見と早期支援を行い、支援が切れ目なく行われることに関する国及び地方公共団体の責務を明らかにするとされています。
 発達障がいの主な種別はどういうものがあり、福岡市においては10年前、5年前、直近で何人確認されているのか、お聞きします。
 
○副議長(石田正明) 小野田こども未来局長。
○こども未来局長(小野田勝則) 発達障がいにつきましては、発達障害者支援法に自閉症、アスペルガー症候群、その他の広汎性発達障がい、学習障がい、注意欠陥多動性障がい、その他これらに類する脳機能の障がいで、通常、低年齢で発現する障がいと定義されております。福岡市においては、相談、診断機能を有する心身障がい福祉センター、西部療育センター及び東部療育センターの3カ所で診断を行っており、発達障がいの診断を受けた児童数は、平成19年度が263人、24年度が632人、29年度が908人となっております。以上でございます。
 
○副議長(石田正明) 高木勝利議員。
○17番(高木勝利) 文科省は発達障がい者への適切な支援がなされない場合、周囲が気づかずに無理強いや叱責などを繰り返すことで、失敗やつまずきの経験が積み重なり、自尊感情の低下等を招き、さらなる適応困難、不登校やひきこもり、反社会的行動などの二次障がいが生じることがある。こうした二次障がいを未然に防止する上で、発達障がいの早期発見、早期支援が特に重要としています。
 福岡市では発達障がいに関する相談体制はどうなっているのか、寄せられた直近の相談件数や相談内容についてお聞きします。
 
○副議長(石田正明) 小野田こども未来局長。
○こども未来局長(小野田勝則) 福岡市では発達障がいについての専門的な相談窓口として発達障がい者支援センターを設置しており、乳幼児期から成人期までのライフステージを通じて、さまざまな相談に対応しております。平成29年度の相談件数は3,208件となっており、主な相談内容は、現在の生活に関することや家庭で家族ができることに関する相談のほか、利用できる制度、機関に関する相談や、就労や現在勤めている職場に関する相談などとなっております。以上でございます。
 
○副議長(石田正明) 高木勝利議員。
○17番(高木勝利) 厚労省は広汎性発達障がいなどを早期に発見するため、乳幼児健診の1歳6カ月児健診や3歳児健診などでM-CHATやPARSの活用を推奨しています。
 発達障がいを早期発見するための質問票であるM-CHAT、PARSについて御説明ください。
 
○副議長(石田正明) 小野田こども未来局長。
○こども未来局長(小野田勝則) M-CHAT、乳幼児期自閉症チェックリスト修正版は2歳前後の幼児を対象に、発達障がいの一つである人と上手にかかわれないなどの自閉症スペクトラムの特徴を持っているかどうかをスクリーニングし、支援が必要な子どもを早期に療育機関などにつなげるためのツールでございます。全23項目の質問で構成され、各項目に対して保護者がはい、いいえを記入する質問紙で、保健師の経験に左右されずに実施することができ、子どもの状況を保護者と共有しやすいとされております。
 PARS、広汎性発達障がい日本自閉症協会評定尺度は、3歳から成人期まで使用でき、幼児期は主に自閉症スペクトラムのスクリーニング等のため、成人期は主に社会生活における困難さの程度を把握するために活用されております。全57項目の質問から成り、面接者が質問に従って面接を行い、本人または保護者の回答に応じて評定を行うものでございます。以上でございます。
 
○副議長(石田正明) 高木勝利議員。
○17番(高木勝利) 福岡市の乳幼児健診は何歳で実施され、早期発見につなげているのか、M-CHATやPARSを福岡市でも活用すべきと思いますが、所見を伺います。
 
○副議長(石田正明) 小野田こども未来局長。
○こども未来局長(小野田勝則) 福岡市の乳幼児健診は、生後4カ月、10カ月、1歳6カ月、3歳1カ月の4回実施しており、自閉症などの乳幼児の発達障がいを早期発見し、適切に療育につなげるため、1歳6カ月児健診でM-CHATを、3歳児健診でPARSを活用しております。M-CHATについては、23の項目のうち特に発達障がいの特性を顕著にあらわし、親の気づきにつながりやすい9項目を健診時の問診に取り入れております。PARSにつきましては、同様の考え方で活用しており、幼児期の質問34項目のうち14項目を健診時の問診に取り入れております。以上でございます。
 
○副議長(石田正明) 高木勝利議員。
○17番(高木勝利) 大阪府では平成26年度から28年度まで、乳幼児期における発達障がいの早期発見、早期支援のため、子どもの社会性発達を評価する補助装置であるゲイズファインダーモデル事業を実施しました。
 子どもにモニターを見せ、子どもの目線の動きを測定することにより社会性の発達について評価する機器ですが、全国的にどの自治体で活用され、どう評価するのか、まずは乳幼児健診の現場での活用を検討してはどうでしょうか、所見を伺います。
 
○副議長(石田正明) 小野田こども未来局長。
○こども未来局長(小野田勝則) ゲイズファインダーにつきましては、平成28年5月に兵庫県西宮市、28年7月に千葉県浦安市で導入されており、そのほか、佐賀県佐賀市など十数カ所の市町村で試験的に運用されていると把握しております。このゲイズファインダーは、子どもの社会性の発達の評価を補助する装置であり、これのみで発達障がいであるか否かを判定するものではございません。
 議員御紹介の大阪府の事業でございますが、大阪府では保護者と検査結果を共有し、発達への理解を深めてもらうため、平成26年度から28年度に乳幼児健診等でのゲイズファインダー市町村モデル事業を実施しております。その報告書では、幼児期の検査ツールとして興味を引きやすく、保護者の拒否感も少ない、結果がその場でわかり、解釈も複雑でないため、保護者と保健師が結果について同じ認識を持ちやすいなどの評価がある一方で、待ち時間の発生や検査場所の確保が必要などの課題も報告されているところです。以上でございます。
 
○副議長(石田正明) 高木勝利議員。
○17番(高木勝利) さまざまな手法で少しでも早期発見、支援につなげられるようお願いします。
 先日、足立区からの受託事業として平成28年4月からペアレントメンター事業を行っている一般社団法人ネットワーキングから話を聞いてまいりました。このペアレントメンター事業は、発達障がい児・者やその家族などを対象に、発達障がいがある子どもの育児経験を持つ親をメンターとして育成し、現在、発達障がいがある子どもの対応に悩んでいる親への相談支援を行い、より身近な存在である親への理解促進、支え合い等の支援を強化し、発達障がいへの正しい理解と発達障がいがある子どもの親の孤立を防ぐことを目的としています。主な活動としては、個別相談、グループ茶話会、研修会などへの講師派遣、ペアレントメンター養成研修などを実施しています。
 福岡市では足立区のペアレントメンター事業のような取り組みをどのように実施してきたのか、お示しください。
 
○副議長(石田正明) 小野田こども未来局長。
○こども未来局長(小野田勝則) 先ほど問5のゲイズファインダーの答弁で答弁漏れがございましたので、今から申し上げさせていただきたいと思います。
 福岡市では平成24年度にM-CHATとPARSの手法を取り入れ、乳幼児健診における問診を改善いたしましたが、これにより療育センター等への受診者数が増加するなど、乳幼児の発達障がいの早期発見、早期療育の効果があらわれており、今後とも、乳幼児の発達障がいの対応にしっかり取り組むとともに、高木議員御紹介のゲイズファインダーにつきましても、引き続き他都市の運用状況を注視し、その効果や課題等を分析してまいります。
 問6でございますが、福岡市のペアレントメンター事業につきましては、平成24年度より発達障がい者支援センターが自身の子どもが発達障がい児である保護者を対象にペアレントメンター養成研修を実施しており、現在、この養成研修を受講修了した39名の方をペアレントメンターとして登録し、療育センターの保護者学習会や障がい児を支援する事業所職員等を対象とした研修、地域の子育てサロンなどへ派遣しております。また、ペアレントメンターのフォローアップ研修として、ペアレントメンター同士の交流会やペアレントメンターと障がい児を支援する事業所職員との交流会を実施しております。以上でございます。
 
○副議長(石田正明) 高木勝利議員。
○17番(高木勝利) 足立区のペアレントメンター事業では、発達障がいの子どもが生後何歳でどこの医療機関を受診したか、保育園や幼稚園、学校などでどんな支援を受けてきたのかなどを記録する生育歴であるサポートファイルの作成支援も行っています。これは将来の進学、就職、障害者手帳の申請などでとても役立つものです。
 福岡市ではサポートファイル作成などの支援はどんな形で行われているのか、お示しください。
 
○副議長(石田正明) 小野田こども未来局長。
○こども未来局長(小野田勝則) 福岡市では児童発達支援センターと発達障がい者支援センターが子どもの特性をわかりやすく他人に伝え、環境が変わっても適切な支援を受けるためのツールであるサポートファイルの作成講座を開催しております。講座の中では、ペアレントメンターが発達障がいを持つ幼児、児童にかかわる全ての大人にその子の行動面、学習面、生活面における日常の様子や療育を受けた経過などが正しく伝わるように、あらかじめ保護者が作成するサポートファイルへの記録の仕方や工夫などについて、ペアレントメンター自身の経験を生かした助言を行っております。以上でございます。
 
○副議長(石田正明) 高木勝利議員。
○17番(高木勝利) 足立区での相談の一例として、保育園や学校でほかの子どもと違う行動面を指摘された、病院で発達障がいの疑いを指摘された、子育てがつらく子どもがかわいいと思えない、普通学級か支援学級か悩んでいる、療育手帳をもらうべきか悩んでいるなど切実です。自分の子どもがある日突然、指摘を受けたとき、親としては、いや、うちの子は少し発育が遅いだけ、ほかの子とそんなに変わらないなど、受け入れることが困難な親も多いそうです。そんなときに私も同じ経験をしました、気持ちがわかりますと同じ目線で相談できるペアレントメンターの存在によって、相談者からは気持ちが軽くなりました、いろいろな将来の進路の選択肢があることがわかりましたなどの声が寄せられています。さらに、相談に対応したペアレントメンター側からも、自分が苦労してきたことが役に立ってうれしい、最初は涙の相談だったが、帰りには表情が明るくなられてうれしいなどの声が寄せられています。この個別相談窓口は、つくばエクスプレス線の青井駅から徒歩3分の好立地に足立区が全額助成し、戸建て住宅を借りて実施されています。先日お会いした発達障がいの子どもさんを持つお母さんからも、福岡市でもぜひそのような相談窓口をつくってほしいとの声もいただきました。
 足立区以外でも新宿区、三鷹市、川崎市など、これらの事業が拡大してきており、福岡市でも発達障がい者の親が自分の子どもを理解し、特性を踏まえた褒め方や叱り方を学ぶペアレントトレーニングの実施や、さまざまな悩みや心配事についてのペアレントメンターによる個別相談窓口を設置すべきと考えますが、所見を伺います。
 
○副議長(石田正明) 小野田こども未来局長。
○こども未来局長(小野田勝則) ペアレントトレーニングにつきましては、福岡市では平成25年度から発達障がい児の保護者を対象として発達障がいの子どもの行動に注目し、かかわり方を考え、実践するPステップを実施しております。
 ペアレントメンターによる相談対応につきましては、公民館等で開催される子育てサロンや療育センターの保護者学習会などで個別の相談をお受けしておりますが、心配事を聞いてもらえて安心した、共感してもらえて心が明るくなったなどの肯定的な感想が寄せられております。ペアレントメンターの個別相談対応は高い効果があると考えており、全てのペアレントメンターがさまざまな御相談に的確に対応できるように研修を強化するなど、個別相談窓口の設置に向けて取り組んでまいります。以上でございます。
 
○副議長(石田正明) 高木勝利議員。
○17番(高木勝利) 福岡市の子ども総合計画では、子どもの権利を尊重する社会づくりが目標に掲げられ、障がいの疑いがあるとされた段階からの早期発見、早期支援などの充実に努めることが示されています。
 障がいがあってもなくても、子ども一人一人が自分らしく健やかに成長し、社会の一員として自立した大人へと成長できるまちづくりの実現に向けて、子どもや障がい者施策の御担当である荒瀬副市長の決意を伺い、私の質問を終わります。
 
○副議長(石田正明) 荒瀬副市長。
○副市長(荒瀬泰子) 子どもたちが自分の置かれた環境にかかわらず、自分らしく健やかに成長し、社会の一員となるため、さまざまな取り組みを進めているところでございます。特に最近課題となってきております発達障がい児につきましては、早期発見とその子の成長段階に合わせた一貫した支援が重要でございます。福岡市が行っております乳幼児健診でも問診票を工夫し、専門診断へとつなげておりますが、保育園、幼稚園、小学校からも早期発見につながるよう発達障がい者支援センターを中心に支援を行っております。また、保護者の方へも子どもの特性が受け入れがたいことがあり、ペアレントメンター、ペアレントトレーニングも重要であると考えております。
 発達障がいにつきましては、障がいの程度やその特性を正しく理解し、成長段階に合わせた一貫した支援を行っていけるよう、今後とも、障がい者施策の充実を進めてまいります。そして、障がいのある人も障がいのない人も全ての人が支え合い暮らすことができるまちを目指してまいりたいと考えております。以上でございます。
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