古川 清文 議員 <平成30年 第3回定例会/06月14日 一般質問>

少子化対策、特に多子世帯支援について、来庁者に寄り添った区役所窓口のワンストップ化、スピード化について、以上2点質問を行います。
○16番(古川清文)登壇 私は公明党福岡市議団を代表し、少子化対策、特に多子世帯支援について、来庁者に寄り添った区役所窓口のワンストップ化、スピード化について、以上2点質問を行います。
 初めに、少子化対策、多子世帯支援について伺います。
 国の人口動態統計の年間推計によれば、平成27年の出生数は過去最少の100万1,000人。死亡数から出生数を引いた人口の自然減は26万8,000人となり、減少幅は過去最大を記録いたしました。翌28年には若干回復したものの、少子化に歯どめがかからなければ、人口減少が加速し、地域の活力は損なわれ、社会保障制度の土台が揺らぎかねないのも事実であります。少子化の原因には若者の雇用の不安定化や晩婚化などの問題が複雑に絡み合います。産みたくても産めない方もいる。子どもを産むかどうかはあくまでも個人の判断等を尊重し、デリケートな対応が必要ですが、生み育てやすい環境づくりは社会全体で進めなければならないと感じてなりません。
 安心して子どもを産めない理由の一つが経済的負担の重さと言われています。現在、私たち公明党全議員で取り組んでいる子育てアンケート調査においても、保護者から現在の授業料、保育料などの負担が重い、将来の進学などの費用が不安、学習塾、家庭教師、習い事などの費用負担が重い、制服や通学用品の購入や買いかえ費用が重い、住居費などの生活費の負担が重たいとの声をたくさんいただいているところであります。特に子どもが3人以上の多子世帯になると、食費や教育費などの負担が2倍、3倍とふえてまいります。母親に対して行われたある別の調査でも、自分が理想とする子ども数を産まない理由に子育てや教育にお金がかかり過ぎると回答した人が最も多く、次に、高齢で産むのが嫌だから、これ以上育児への心理的、肉体的負担に耐えられないからという理由が続く結果でありました。
 子育ては義務教育課程を終え、受験料や入学金、毎月の授業料が必要となる高校進学、専門学校や大学にまで進学することを考えると、莫大な教育費が必要となります。最終的には大学まで進学を目指すとしても、国公立か私立か、文系か理系か、自宅通学か下宿かなど、さまざまなファクターで大学4年間にかかる費用は大きく変動しますが、平均し1,000万円の費用が必要との民間調査もあるようです。公明党学生局が今春に行った調査で、奨学金を借りている大学生らの6割できょうだいが大学や高校に同時に通っている現状が明らかになりました。特に大学生が2人以上いる家庭は、年収が400万円から600万円であっても経済状況は厳しいという結果が判明いたしました。私立高校授業料の無償化や大学進学向けの給付型奨学金制度の設置など、親の貧困によって学ぶ機会を失うことのないようにと、ようやく国において教育費負担を軽減する動きが出てきたものの、同時期に高校、大学などへ通う双子や多子世帯の支援策は十分とは言えません。そのため、国や自治体での多子世帯支援策が必要だと感じてなりません。
 そこで、お伺いしますが、本市は第3子優遇事業というものがありますが、事業の開始時期、概要についてお示しください。
 以上で1回目の質問を終わり、2回目以降は自席にて行います。
 
○副議長(石田正明) 小野田こども未来局長。
○こども未来局長(小野田勝則) 第3子優遇事業につきましては、社会全体での子育て支援への寄与等を目的として、平成17年度に福岡市第3子優遇事業の実施に関する条例を制定し、事業を開始いたしました。第3子以降の児童を養育している父母その他の保護者を対象として、第3子以降の児童の小学校就学前の3年間について、私立幼稚園の保育料、入園料の助成や認可保育所などの保育料の免除、障がい児通園施設の利用者負担金の免除、認可外保育施設などの利用手当の支給、第3子手当の支給など、その児童の養育の状態に応じて経済的支援を実施しております。また、第3子優遇事業に係る平成30年度の予算は総事業費8億2,847万6,000円となっております。以上でございます。
 
○副議長(石田正明) 古川清文議員。
○16番(古川清文) 第3子優遇事業を検証して、その結果をどのように判断しているのか、今後の取り組みについてお示しください。
 
○副議長(石田正明) 小野田こども未来局長。
○こども未来局長(小野田勝則) 第3子優遇事業を開始した平成17年と、現在、最新のデータである28年の比較では、出生数の伸び率は第1子は12.5%の増加、第2子は11.7%の増加、第3子以降は43.1%の増加となっており、第3子優遇事業を初め、さまざまな多子世帯支援策の効果があったものと考えております。今後もこれらの施策を着実に推進してまいります。以上でございます。
 
○副議長(石田正明) 古川清文議員。
○16番(古川清文) 高島市長が就任される前の平成17年に始まった第3子優遇事業ですが、事業開始前と開始後の福岡市の全体出生数をグラフにしてみたので、ちょっと見ていただきたいと思います。(パネル表示)17年に第3子優遇制度が入っていますけれども、見ていただきますように出生数はふえていると。裏面に、第3子の出生数はどうかというと、これも同じように第3子優遇事業を行った17年以降にふえているということがわかります。
 このように、この事業が出生数増加の全ての要因でないことは理解しますが、本市の少子化の危機的現象から一定の成果が出ており、このような支援策が今後も有効であるということをあらわしているのではないでしょうか。しかしながら、経済的支援の面から見ますと、本市の第3子優遇事業は小学校就学前の3年間しか対象とならない制度です。また、上の子が18歳に達した年度末時点で終了となるなど、年の離れたきょうだいの場合、第3子優遇事業の対象にならないケースがあることはいささか疑問であります。
 そこで、第3子優遇事業以外に各局で取り組まれている多子世帯支援策があれば、それぞれ制度概要をお尋ねいたします。また、その成果や今後の取り組みについても、お伺いいたします。
 
○副議長(石田正明) 小野田こども未来局長。
○こども未来局長(小野田勝則) 第3子優遇事業以外の多子世帯への支援策につきましては、保育料について、同一世帯で子どもが2人以上同時に保育施設などを利用する場合は、2人目を半額、3人目以降を無料とし、同様に、留守家庭子ども会についても、2人目以降は利用料を全額免除としております。また、中学校卒業までの児童を養育している方に支給する児童手当について、第3子以降の支給額を加算しております。さらに、ひとり親世帯の生活の安定等を図るための児童扶養手当や幼稚園への就園機会の充実を図るための私立幼稚園就園奨励費につきましても、世帯構成や世帯の所得に応じて児童2人目以降の支給額を加算しており、多子世帯の子育てに係る経済的負担を軽減するため、さまざまな経済的支援を実施しております。
 その成果につきましては、先ほどの答弁で申し上げましたとおり、本市の出生数は増加傾向にあり、今後とも、多子世帯を含む子育て世帯の経済的負担を軽減するため、引き続き支援を実施してまいります。以上でございます。
 
○副議長(石田正明) 石橋住宅都市局長。
○住宅都市局長(石橋正信) 市営住宅におきましては、18歳までの子どもが3人以上いらっしゃる多子世帯への支援策といたしまして、入居収入基準を緩和するとともに、平成29年度から特に住宅に困窮する世帯を優先的に選考する随時募集の対象に多子世帯を加えたところであります。これにより平成29年度中に入居収入基準の緩和を受けた多子世帯は37世帯、随時募集で入居することができた多子世帯は7世帯となっております。さらに、平成30年度からは市営住宅において良好な世代間バランスの確保を図るという観点から、多子世帯を含めた子育て世帯向けの募集枠を拡大しており、民間賃貸住宅におきましても、平成30年6月18日から新たに募集を開始する子育て世帯住替え助成事業の中で、多子世帯に対する助成上限額を加算することといたしております。以上でございます。
 
○副議長(石田正明) 古川清文議員。
○16番(古川清文) ありがとうございました。ただいまこども未来局と住宅都市局からしか答弁はありませんでした。ほかの局では多子世帯支援策は考えられないのか、後ほど触れたいと思います。
 ところで、平成27年度には多子世帯応援券という名前の支援策がありました。しかし、単年度で終了いたしました。なぜ単年度で終了し、継続できなかったのか、お伺いします。
 
○副議長(石田正明) 小野田こども未来局長。
○こども未来局長(小野田勝則) 平成27年度に実施いたしました多子世帯応援券事業につきましては、平成26年12月に閣議決定された地方への好循環拡大に向けた緊急経済対策の一環として設けられました地域活性化・地域住民生活等緊急支援交付金を活用して実施したもので、この交付金が27年度で終了いたしましたので、本市においても事業を終了したものでございます。以上でございます。
 
○副議長(石田正明) 古川清文議員。
○16番(古川清文) 単年のみの支援策は、一時的な経済効果はあるかもしれませんが、やはり継続し、安定した支援策でない限り、第3子以降も産んでみようか、育てていこうかという後押しにはなり切れません。国の補助金頼りにならない安定した財源確保が求められます。
 少子化対策の一環として多子世帯支援を強化すべきではないかという趣旨で今回質問を行っておるわけですが、求められるものは財源であります。多子世帯支援予算を増額することは今後可能なのか、財政局の見解を伺います。
 
○副議長(石田正明) 則松財政局長。
○財政局長(則松和哉) 福岡市におきましては、安心して生み育てられる環境づくりを政策推進プランの重点分野に位置づけ、多子世帯支援も含めまして取り組みを進めているところでございます。今後とも、限られた財源の効果的、効率的な活用に向けまして、投資の選択と集中を図りながら適切な財源配分に取り組んでまいります。以上でございます。
 
○副議長(石田正明) 古川清文議員。
○16番(古川清文) 我が国は少子・高齢化と言われながら今日を迎えているのですが、少子化対策は本来、国において、もっと早い段階から深い議論が行われるべきであったと私は思います。諸外国においては、少子化問題は早々に議論され、国策としてさまざまな支援策を打ち出し、2006年には当面の少子化を克服したフランスなど、諸外国から国策として学ぶ点も多々あると思います。そのような中、国においても、今国会で本格的な議論、検討が行われていると伺いました。
 そこで、伺いますが、「結婚、妊娠、子供・子育てに温かい社会の実現をめざして」と題し、平成27年3月20日に閣議決定された少子化社会対策大綱があります。大綱の中身において、我が国が今後取り組むべき重点課題として五つの項目が記されていますが、どのようなものか、お示しください。
 
○副議長(石田正明) 小野田こども未来局長。
○こども未来局長(小野田勝則) 国において、平成27年3月に閣議決定された少子化社会対策大綱につきましては、重点課題として、子育て支援施策を一層充実させる、若い年齢での結婚、出産の希望が実現できる環境を整備する、多子世帯へ一層の配慮を行い、3人以上子どもが持てる環境を整備する、男女の働き方改革を進める、地域の実情に即した取り組みを強化するの5つが掲げられております。以上でございます。
 
○副議長(石田正明) 古川清文議員。
○16番(古川清文) お示しのように、5項目の中に子育て支援施策を一層充実させるとあるのに加えて、3番目に、あえて多子世帯へ一層の配慮を行い、3人以上子どもが持てる環境を整備すると明確に記入されました。結婚や妊娠、子ども、子育てに温かい社会をつくる上で、多子世帯への一層の配慮が重要だという国の認識を本市にも持っていただきたいと感じます。具体的な取り組みを読んでみますと、これまでの自治体が行っている支援策や負担軽減策に加え、自治体、企業、公共交通機関などによる多子世帯への配慮、優遇措置の促進と記述されています。つまり自治体の支援策だけではなく、企業や公共交通機関にも幅広く多子世帯支援が広がるなど、社会全体で多子世帯が生活しやすい環境整備について考えていくべきなのだと私は理解いたしました。
 ほかの自治体でも独自の子育て支援策に加え、別途、多子世帯支援策に取り組み始めています。従来から福岡市もやっている第3子以降の保育料を無償化する施策などは、福井県のふくい3人っ子応援プロジェクト、和歌山県の紀州3人っこ施策など、多くの自治体で多子世帯支援を行っており、人口増加策、人口減抑制策としても全国各地で取り組まれているところであります。また、第3子以降の給食費を全額補助している福岡県古賀市、3世代、多子世帯を対象に固定資産税の減免を行っている富山県入善町、多子世帯に紙おむつを支給している神奈川県綾瀬市、多子世帯の入学準備品購入の支援を行っている愛媛県の新居浜市、多子世帯の国保税減免を行っている埼玉県の鴻巣市、子ども医療費において、子どもが3人以上いる世帯は通院、入院ともに高校3年生まで助成対象にしている政令指定都市でもある新潟市。本市もこども未来局を初め、教育委員会、保健福祉局、財政局におかれましても、何か多子世帯支援としてできることはないか、考えていただきたいものであります。これらの自治体の取り組みに加えて、企業、公共交通機関などによる多子世帯への配慮、優遇措置の促進というのが国の方針です。
 そこで、伺いますが、これまでに本市として企業や公共交通機関などに多子世帯支援の協力依頼や交渉は行ったことはありますか、お伺いいたします。
 
○副議長(石田正明) 小野田こども未来局長。
○こども未来局長(小野田勝則) これまで企業などに多子世帯支援について要請したことはありませんが、毎月一日から七日の少なくとも1日は子どもたちのためにできることに取り組む「い〜な」ふくおか・子ども週間運動において、1,065の賛同企業、団体に定時退庁、年休取得の促進、子どもの学校行事等への参加奨励、子どもの職場見学など、多彩な取り組みを行っていただいております。また、子ども施策に活用するこども未来基金や、ふるさと納税「困難を抱えた子ども応援」に対して多くの企業、団体から御支援いただくとともに、毎年、多数の児童が参加し、仮想のまちで遊びを通した体験活動を行うミニふくおかにつきましても、48の企業、団体から協賛やスタッフの派遣などの御協力をいただいております。さらに、これまで市内78カ所で企業が内閣府の補助事業を活用した企業内保育施設を設置し、地域の保育ニーズに対応していただくなど、さまざまな形で子育て支援策に御協力をいただいております。以上でございます。
 
○副議長(石田正明) 古川清文議員。
○16番(古川清文) いろいろ子育て支援に対する応援はあるようですけれども、多子世帯を直接支援する企業の取り組みはないようでありますし、また、交渉もこれまでなかったようですので、これからに期待をしたいというふうに思っております。
 企業などの取り組みで、多子世帯支援策を幾つか調べてまいりましたので、紹介したいと思います。
 そもそも企業においては、社員のための福利厚生として、お子様誕生でお祝い金が出るところも多くあると伺っております。多子世帯社員に対する支援が手厚いことで有名なところは、地元福岡にプロ野球球団を持つ親会社において、第3子が生まれた場合100万円の出産祝い金、第4子には300万円、第5子には500万円が支給されるなど、企業独自の社員向け支援策には大変驚かされるところであります。自治体の多子世帯を企業が応援している例としては、同じ福岡県内の北九州市。北九州銀行の取り組みは、御存じの方も多いかもしれませんが、子どもが3人以上いる世帯を対象にした個人ローン商品、きたきゅう多子世帯応援ローンというのがあります。通常の固定金利よりも、ぐっと金利を抑えた融資を可能にし、学習机や塾の費用など、子育てに必要なさまざまな資金に使えるようにしています。記者会見で北九州銀行の担当者は、北九州市は全国の政令市の中で合計特殊出生率が最も高く、たくさんの子どもが生まれてくる地域であり、その子どものためによりよい環境を提供したいと述べられ、北九州市の地方創生の取り組みを支援する力になりたいとの思いがこもっているそうであります。
 次に、大阪府の池田市の取り組みです。先日、池田市にお伺いし、直接お話を伺ってきましたので、まずは市のプレスリリース、拡大しましたので、見ていただきたいと思います。(パネル表示)見えますでしょうか。3人目の赤ちゃんが誕生したら、ダイハツ車が無償貸与されると。それから、誕生したお子さん名義の5万円入りの積立定期預金通帳が贈られるというものであります。この中にありますダイハツ工業のエンゼル車提供制度は、第3子出産時点で池田市に引き続き6カ月以上の居住実績があり、市税などの滞納がないことを条件に、ダイハツ工業から新車の乗用車を無償リースで3年間使用することができるのです。新車の登録や自賠責保険などの費用はダイハツ工業が負担、利用者はガソリン代や駐車場の契約、任意保険の加入費用の負担だけで利用が可能であります。3年後は返却または買い取りも可能だということであります。まちなかで自転車の前と後ろに子どもを乗せて保育園の送り迎えなどをしている保護者をよく見かけますが、3人目が生まれると、3人連れて自転車に乗ることは不可能で、車の貸与は多子世帯の視点に立った支援であります。当初はダイハツ工業の軽自動車が貸与されていましたが、チャイルドシートを3つつけると狭いだろうとの配慮から、現在は多少広い普通乗用車2種類の中から選べるように変更されています。これは行政側は第3子以降のお子さんが生まれたという証明書を発行するだけなんですね。その証明書を持って池田市内のダイハツ工業の営業所で申請すれば無償貸与の手続が始まるわけですが、ですから、行政側の財政負担は全くありません。全てダイハツ工業の負担で実施されているのであります。
 池田泉州銀行も同様に、市が発行する証明書を持って池田市内の銀行の支店で申請すれば、誕生したお子さんの名義で積立定期預金の通帳が与えられるというものです。こちらは池田市と銀行との共同出資という形になりますけれども、しっかりと予算組みをされて、第1子、第2子の誕生では各1万円、第3子以降が生まれますと、そのたびに5万円という喜びとともに、誕生した子どもの名義で通帳が発行されるということは一生の記念にもなるのではないでしょうか。
 このお話を伺って、私は率直にすごい取り組みだなというのを感じました。なぜこのようなことができたのかということを担当者にお伺いしましたら、それは何といっても市長からのトップダウンですと明確に返答がありました。市長就任時に多子世帯支援策、また、子育て支援策の構想を練る中で、結婚前の若い職員の代表を集め、皆さんは結婚したら市からどんなお祝いがあると喜ばれるか、また、お子さんが生まれたらどんなお祝いが欲しいか、アイデアを出してほしいと言い、その意見を参考にしたそうであります。この市長は実は大阪府市長会の会長を務めるなど、大阪府内の市町村長の中心的存在でありまして、大阪府知事選にも出馬されるなど、マスコミに登場するケースも多く、また、市民向けの発信力にすぐれた市長との周りの評価があるようであります。この市長が子育てしやすい都市日本一を目指すと高らかに宣言し、事あるごとに企業や経営者の前で協力の呼びかけを行ったそうであります。その市長の熱い決意に賛同した地元企業や本社機能を持つダイハツ工業が多子世帯支援策の推進に名乗り出たということなのであります。その結果、多子世帯の保護者にも大変喜ばれ、また、企業側にも子育てに優しい企業としてのイメージアップ、また、池田市にも子育てに力を入れる自治体として多くの市民から高い評価を得るようになったということであります。
 本市も企業などの協力で、社会全体で多子世帯でも生活しやすい環境をより一層つくっていただくことが必要ではないでしょうか。高島市長による発信力でオール福岡の力を結集し、福岡の未来を担う子どもたちの成長を後押しする少子化対策、多子世帯支援にしっかり取り組んでいただきたいと思います。昔は多子世帯が当たり前の時代がありましたが、今の時代、多子世帯の保護者の負担は経済的にも身体的にも大変です。しかし、どんな苦労があろうとも、親は子どもを生み育てていることに後悔はしていないと思います。未来がいかなる世の中になろうと、強く生き抜き、次の社会を支えていく立派な人材に育つことを願い、子育てをされています。未来をつくる子育てを誇りに思える社会にしていく環境こそが、今、必要ではないでしょうか。
 未来の宝である子どもたちを安心して生み育てられるまち福岡の実現に向け、高島市長の少子化対策、多子世帯支援に挑む決意をお伺いし、この質問を終わります。
 
○副議長(石田正明) 高島市長。
○市長(高島宗一郎) 少子化は地域や社会の担い手の減少、現役世代の負担増加、経済や市場の規模の縮小や経済成長率の低下など、個人、地域、企業、国家に至るまで多大な影響を及ぼす問題であると認識をしています。その進展に歯どめをかけるためには、安心して子どもを生み育てられる環境を整備することが重要でありまして、子育て支援の充実や仕事と生活の調和の実現など、多方面から取り組みを行っていくことが必要であると考えています。
 福岡市におきましても、これまで子育て世帯への支援として、出産前から出産後、乳幼児期、さらにその先へと切れ目のない支援を行いますとともに、多様な保育サービスの充実、多子世帯を対象とした第3子優遇事業などの経済的な支援を行いますほか、市民や事業者などと共働して、子育てをしながら安心して働き続けることができる環境づくりに取り組んでおります。今後とも、行政や企業など、社会の全ての構成員の協力によって少子化対策や多子世帯支援に積極的に取り組んでまいります。以上です。
 
○副議長(石田正明) 古川清文議員。
○16番(古川清文) 次に、来庁者に寄り添った区役所窓口のワンストップ化、スピード化についてお伺いいたします。
 区役所において、証明書の発行や各種手続に対し、待ち時間が長いということは、これまで来庁者の不満の一つでありました。市内の7区役所においては、区の人口規模などから混雑する区役所とそうでもない区役所があるかとは思いますが、いずれにせよ、待ち時間が短く、窓口業務がスムーズに行われることは来庁者にとっても職員にとっても望まれることであると思います。
 市では各区役所の窓口待ち人数表示システム、ウェルカメラネットを取り入れ、各区役所の現在の待ち時間をパソコンやスマートフォンでも確認できる仕組みをつくり上げました。そのシステムの概要、運用開始時期、要した費用、また、その成果をどのように評価しているのか、また、市民の声などがあればお示しください。
 
○副議長(石田正明) 下川市民局長。
○市民局長(下川祥二) 待ち人数表示システム、ウェルカメラネットの概要につきましては、インターネットにより各区役所の市民課や保険年金課の窓口の混雑状況をお知らせすることで、待ち時間の軽減や集中時間帯の平準化を目的としております。このシステムは区役所の職員をメンバーとしたプロジェクトチームで費用をかけずに構築しております。平成22年度から運用をスタートしたものでございます。その後、平成26年度にはシステムの再構築に際し、約64万円の費用を要しており、現在の年間の運用コストは約9万円となっております。
 また、このシステムの成果としましては、アクセス数が1日200件から300件程度あり、ウェルカメラネットで待ち人数が少ないことを確認してきたと話される市民の方もおられ、混雑回避に役立っているものと認識しております。以上でございます。
 
○副議長(石田正明) 古川清文議員。
○16番(古川清文) 混雑回避に役立っているとの答弁でありました。
 福岡市はこれまでに、本来、区役所窓口で交付している住民票などの証明書の発行を博多駅や天神、千早や市役所1階などでも可能にするとともに、政令市初の取り組みとして、コンビニエンスストアの端末での発行も可能にするなど、市民の利便性向上、区役所窓口の混雑緩和に努めてこられました。これらの施策も区役所窓口の混雑回避に一定の効果はあったものと考えられますが、具体的に区役所窓口での待ち時間がどれくらい短くなっているのかなど、費用対効果の検証も必要だと思います。
 さて、区役所の窓口に行くと、氏名や住所を何度も書かされるという実態があります。書類が何枚にもわたるため、それぞれに記入しなければならず、仕方のないことなのかもしれません。高齢社会を迎え、区役所窓口に来られる方の平均年齢も上がっているのではないかと察しますが、高齢者が窓口で書類を書く作業は私たち世代が考える以上に負担が大きいのではないでしょうか。1つの用件の変更届に来庁したつもりが、次はあちらの窓口で○○の変更を行ってくださいというようなことを言われても、私もすぐに理解できないケースもあります。次に訪れた窓口で改めて氏名や住所を記入しなければならないケースは多くあるのであります。
 千葉県船橋市では、市内外への転入転出届に高齢者や字を書くことが困難な方が来庁された際、窓口職員が来庁者の住所や氏名、生年月日などを聞き取り、一緒にモニター画面で確認しながら端末に入力をしてくれるコーナーが設置されています。署名欄以外が印字された異動届などが作成され、手続漏れを防ぐことができ、同時に、必要な書類を最大21種類、同じ窓口で作成できるという通称書かない窓口として話題を呼んでいます。船橋市の松戸市長は、高齢化も進んできていて、高齢者が窓口で書類を書く負担はかなり大きい。今後、そうしたサポートをしながら市の手続を完結していくことが非常に重要になってくると話しておられました。一見、1人に対して職員の手がかかり、時間がかかりそうな事例ですが、結果的に記入漏れや手続漏れで何度かやり直すことを考えれば、窓口職員にとっても来庁者にとっても効果があるのではないかと考えます。
 そのような折、先日、地域の方との会話の中から、身内の死亡に関し、死亡届もいろいろ手続が必要で何かと大変だったという話を伺いました。
 そこで、伺いますが、死亡手続に関し、区役所での必要な手続、担当窓口など、一般的なサンプル例を具体的にお伺いいたします。
 
○副議長(石田正明) 下川市民局長。
○市民局長(下川祥二) 区役所における死亡に関する必要な手続につきましては、70歳以上の方が亡くなられた場合で申し上げますと、まず、市民課において死亡届を行っていただき、その後、保険年金課、福祉・介護保険課、固定資産税課で手続を行っていただいております。保険年金課における主な手続は、葬祭費の支給申請、国民健康保険もしくは後期高齢者医療の資格喪失届、同保険証の返還、国民年金の死亡届、障がい者医療証の返還がございます。また、福祉・介護保険課の主な手続は、高齢者乗車券の返還、介護保険の還付請求や保険証の返還、身体障害者手帳の返還があり、さらに、固定資産税課では納税義務者の変更などの手続がございます。
 なお、市民課において、相続関係の証明のために必要な戸籍や住民票の交付手続を行っていただく場合もございます。以上でございます。
 
○副議長(石田正明) 古川清文議員。
○16番(古川清文) 伺ったように、たくさん何かあるわけでございます。
 死亡に関する遺族の手続による区役所来庁について、手続に要する時間などのデータがあればお示しください。
 
○副議長(石田正明) 下川市民局長。
○市民局長(下川祥二) 死亡に関する区役所各課における手続に要する時間のお尋ねでございますが、お亡くなりになられた方の状況によりまして所要手続はさまざまであり、また、時期により待ち時間も異なることから、一連の手続に要する時間などのデータはとっておりません。以上でございます。
 
○副議長(石田正明) 古川清文議員。
○16番(古川清文) 残念ながら本市の場合、来庁者の手続に要する時間のデータはとられていないとのことであります。他都市調査でわかったことですが、区役所窓口でたらい回しになるケースもあり、窓口での手続やそれぞれの待ち時間が多いことが、これは全国的にも課題になっているようであります。そもそも身内の死亡は余り経験のないことなので、死亡に関する手続をどのように進めればよいか、余り知られていませんし、持参すべき確認書類の忘れ物などで、後日、改めて区役所に来庁しなければならなかったケースなど、遺族は戸惑うことが多い実態もあることがうかがえました。
 そのような中、大分県別府市では市役所内にお悔やみ手続に関するワンストップ窓口が設置され、来庁者に好評であります。死亡に伴う手続は複数の部署にまたがり、作成すべき書類も少なくありません。この窓口では亡くなった方の情報をもとに死亡に関するお悔やみ手続をお手伝いし、必要な課への案内と関係書類の作成を補助してもらえ、ワンストップで手続が開始されます。関係する課がワンストップ窓口から連絡を受けた時点でそれぞれ手続が開始され、ワンストップ窓口へ手続完了後の書類を持ってきてくれますが、急ぐ場合は来庁者が直接窓口へ取りに行けば、少しでも早く受け取ることができることになっています。利用者からは、どこで何をしたらいいかわからず、死亡手続の専門の窓口があることで大変助かったと、また、市民に寄り添っているこのスタイルが広がるといいのにというような感想も寄せられているそうであります。このような発想は窓口を担当する職員でプロジェクトチームを結成し、そこでの案がきっかけでお悔やみワンストップ窓口がスタートしたそうであります。
 福岡市は同じ九州でもある、この別府市のおくやみコーナーの取り組みについて、その導入経緯、また、どのように評価しておられるのか、その所見をお伺いいたします。
 
○副議長(石田正明) 下川市民局長。
○市民局長(下川祥二) 別府市のおくやみコーナーの取り組みにつきましては、平成27年7月に若手職員を中心としたプロジェクトチーム、窓口変われば、市役所変わるを立ち上げ、たらい回しゼロ作戦として、総合窓口の検討を行う中で、死亡に特化したワンストップ窓口の設置に着手し、28年5月におくやみコーナーを開設したものでございます。この取り組みにより御遺族の方の書類作成の負担や心理的負担が軽減され、利用された方からは、とてもすばらしいサービス、ぜひ続けてほしいといった好意的な御意見をいただくなど、市民の満足度が上がっていると聞いております。以上でございます。
 
○副議長(石田正明) 古川清文議員。
○16番(古川清文) 本市も各区役所においてワンストップ窓口となる、このおくやみコーナーのようなものを設置してはどうかと思いますが、いかがでしょうか。
 
○副議長(石田正明) 下川市民局長。
○市民局長(下川祥二) 福岡市における死亡に伴う手続につきましては、各区役所にフロアマネジャーを配置し、御遺族の方などに必要な手続の一覧表を用い、各窓口を御案内しており、各窓口が連携し、できるだけ待ち時間を少なくするなど、丁寧な対応に努めているところでございます。今後、博多区庁舎の建てかえも踏まえ、窓口サービスのあり方について検討をしていくこととしており、おくやみコーナーなど、ライフイベントに応じた対応につきましても、他都市のさまざまな取り組みを参考にしながら、引き続き検討してまいりたいと考えております。以上でございます。
 
○副議長(石田正明) 古川清文議員。
○16番(古川清文) ありがとうございます。現在、区役所で必要な手続の窓口を一覧で御案内しているということでしたので、博多区役所の死亡届の案内書を持ってまいりました。このA41枚の用紙に裏表に各窓口が書いてあります。ちょっと見にくいので、拡大をしますと、(パネル表示)ざっとこんな感じで、博多区の場合は1階フロア、2階フロア、そして、移動しなければならない保健福祉センターがあって、こっちの窓口に行ってください、そして、周辺の地図まで描いて、駐車場まで書いてあるというようなことでございます。これがこういう1枚の紙で御案内をしていただいているということです。
 この間、出張に行ってまいりまして、三重県の松阪市での取り組みを伺ってまいりました。まず、ご遺族の為のおくやみハンドブックというハンドブックがございます。(資料表示)今後のさまざまな手続の御案内をする冊子として、これを事前に市内の葬儀社のほうに届けていると。葬儀の依頼があったときに、これを渡してくださいということで、渡していただくようになっております。この表紙には、市には手続をお手伝いするおくやみコーナーがありますので、ぜひ御利用ください、申請書の作成など、全力でサポートしますと心強い言葉と、予約をいただくことによってスムーズに御案内できることを記し、電話番号、受け付け時間などが表紙に書かれているということであります。ここも同じようにワンストップ窓口なんですけれども、このハンドブック、いろいろページがあるんですけど、この1枚目を開くと、私は率直に驚きました。1ページ目には「ご遺族の方へ」と題して、市長みずからのお悔やみメッセージが載せられています。私はこの心こそが大切だと感じてなりません。大切な身内を亡くされ、気を落としておられるであろう御遺族に寄り添い、業務的な手続の前に、まず市長からお悔やみの言葉が届けられているのであります。せめてここだけでも福岡市も見習って、この死亡届を出された方へという区役所の1枚の紙の1行でもいいから、そういうお悔やみの言葉を載せたらいいんではないかというふうに思っておりますので、お願いをしたいと思います。
 さて、このハンドブックには死亡に関してよくある質問をQ&A方式で記載しています。死亡に関して生じる市役所での手続、また、市役所以外での手続の事例。年金や保険など、個々に違う手続や名義変更など、考えられる事例を細かく記載し、故人に当てはまるものをチェックし、手続に必要なものを確認することができるような冊子になっています。窓口のスピードアップのためには、こうした事前の準備、心構えによって、忘れ物などで二度手間にならない体制が図られているのであります。来庁日当日のおくやみコーナー窓口では、事前の電話予約で、どなたの死亡手続のために遺族は誰が来るのかを事前に把握できていますので、窓口は本人確認ができれば手続は断然スムーズになります。多数の申請書も住民基本台帳のデータをもとに、エクセルで統一された申請書類に窓口担当者が入力し、各担当課へ一斉に配信。ワンストップ窓口から依頼を受けた各課の担当が申請書類をもとに手続を開始し、手続が完了すれば、またワンストップ窓口に送り返されてくると。手帳の返還など、どうしても窓口での受け渡しの必要がある場合のみ各課の窓口に行ってもらうシステムですが、これまで1日がかりの手続だったものが全ての手続を2時間程度で完了できるように改善されたと言っておられました。事業改善の効果まではっきりとデータで示し、言い切れる松阪市の担当者の自信に圧倒されました。松阪市の担当者はワンストップ窓口の先進事例である別府市の取り組みを参考に研究し、松阪市独自のシステムを考えたとのことであります。職員のアイデアであり、住民基本台帳のデータとエクセル、各課とのやりとりができるメールやオンライン環境さえあれば、新規システムの構築など、経費は全くかからずにできますよということでありました。どの自治体でも、現場の窓口担当職員はプロジェクトなどにより日ごろからよりよい方法を常に考えていますので、福岡でも可能ではないかとおっしゃっておられました。この担当者御自身が数年前に御両親を続けて亡くされたこともあり、遺族の心情に配慮することの大切さ、来庁者に寄り添うこと、手続の簡素化、スピード化、そして、ワンストップで全ての手続が完了する窓口の必要性を感じ、改善を提案し、採用されたと語っておられました。
 優秀な本市の職員や企画力に魅力ある企業の斬新なアイデア、また、ICTを活用すれば、よりよい福岡独自の来庁者に寄り添った区役所窓口のワンストップ化、スピード化が可能だと私は確信いたします。窓口業務が簡素化され、スピードアップが図られるなら、待ち時間の大幅解消、混雑緩和につながります。そうすれば、来庁者にとって時間にも心にも余裕が持て、市政に対する不満も一つ解消できるのではないでしょうか。窓口業務対応職員にとっても、仕事に余裕が生まれるのではないかと期待をしています。
 最後に、来庁者に寄り添った区役所窓口のワンストップ化、スピード化について高島市長の御所見を伺い、私の質問を終わります。
 
○副議長(石田正明) 高島市長。
○市長(高島宗一郎) 区役所の窓口サービスにつきましては、身近な場所でのサービスの提供や混雑緩和につながる取り組みを進め、市民の皆様の満足度を高めていくことが大変重要であると考えています。これまで郵便局やコンビニエンスストアなどの市民に身近な場所での行政サービスの提供ですとか繁忙期には休日開庁に取り組むなど、区役所窓口の混雑緩和のほか、全ての区役所の全課にサービス介助士の資格を有する職員を配置して、高齢者や障がいのある方を初め、全ての来庁者の皆様へ心のこもったお手伝いや介助ができるよう、市民サービスの向上に努めてきたところでございます。今後とも、技術革新の著しいICTの活用を図りながら、新たな発想や手法を検討し、古川議員御指摘のように、これからの時代にふさわしい、全ての人が安心して、そして、利用しやすい窓口になるように取り組みを進めてまいります。以上です。
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